01 September

中小企業の優遇税制と税制改正

掲載日:2016年09月01日   
税務ニュース

現行の法人税制において、資本金1億円以下の中小企業には、大企業との競争力等を考慮して、優遇措置が設けられています。
例えば、法人が支出した交際費は、租税特別措置法により原則として損金不算入とされていますが、中小企業については、特例として定額控除限度額(800万円)までの損金算入を認める措置が設けられています。

この交際費等の損金算入特例のほかにも、年所得800万円以下の部分に対して法人税率を15%に軽減する法人税率の軽減特例や、機械装置等を取得した場合に特別償却や税額控除を受けることができる措置等も設けられています。

ただ、最近では、大企業と実質的に同等の事業規模や担税力等を有している企業であるにもかかわらず、あえて資本金を1億円以下に設定しているケースも散見されることから、中小企業税制の適用範囲について、資本金以外の指標を組み合わせること等により、法人の規模や活動実態等を的確に表す基準の見直しが検討されています。
仮に、今後の税制改正において、中小企業税制の適用範囲が見直されると、これまでは受けることができた優遇措置を適用できなくなることも考えられ、年末に向けて税制改正の動向を注視する必要があるでしょう。

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