コロナ禍で高まった意識の一つが応援消費-年末までにふるさと納税を実施しましょう!
税務ニュース
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平成20年にスタートして、今年で14年目を迎えるふるさと納税ですが、利用者も着実に増え、令和元年には寄付金総額が4800億円を超えるほどになりました。ある調査によると国民の約2割がふるさと納税を利用したとも言われています。よって、今回はふるさと納税の制度や仕組みについて簡単にご紹介させていただきます。
各自治体の使い道のため寄附をしたい、地方支援をしたい、返礼品が欲しい等、ふるさと納税支援の理由は様々ですが、コロナ禍で高まった意識の一つが応援消費です。消費することで、困っている人たちを応援したい!ということです。なお、個人版ふるさと納税は年末までに実施しなければなりませんので、ご注意を!
ふるさと納税は応援したい自治体を選んで寄付ができます
生まれ故郷ではなく、心の故郷に寄付ができます。要するにどこに寄付するかは自由です。また複数の地域に寄付することも可能です。
例えば、人気な返礼品として北海道白糠町「いくら醤油漬け」、北海道広尾町「岡嶋の生干ししゃも大メス」、奈良県王寺町「雪丸フライパン3点セット」、兵庫県新泉町「但馬牛 肩ロース(500g)」など選ぶだけでワクワクしちゃいますよね!
ふるさと納税は、自己負担2,000円で、一定額が税金から控除されます
寄付金の合計額から2,000円を除いた額が、所得税や住民税の合計額から控除されます。なお、自己負担金額は【課税所得】に応じた上限を超えますと、実質2,000円以上になってしまいますので、事前にどのくらいの額を寄付できるかをシミュレーションしてから実施するようにしましょう。
例)例えば年間で10万円のふるさと納税が出来る人が、1万円の商品を10個注文した。(肉や魚、季節の野菜など)
自宅にはふるさと納税の返戻品(お礼の品)として寄付額の3割にあたる大体3,000円程度の品物が10個届きます。そして、税金計算の段階では、税額から98,000円が控除されることになりますから、2,000円の負担で10個(3,000円×10)30,000円相当の商品が貰えるということになります。寄付したふるさと納税は、寄付した自治体からお礼の品がもらえます。地域の特産品など、ネット上でどんなお礼の品がもらえるかをチェックしてみましょう。お礼の品、内容寄付の使い道などをチェックして、応援したい自治体を決めましょう!インターネットで「ふるさと納税 シミュレーション」などと検索をしてみてください。
課税所得とは、所得税の課税対象となる個人所得のことです。収入から必要経費などを除いた「所得」から、基礎控除や配偶者控除などの各種所得控除の合計を引いた金額で、これに税率をかけて所得税額を算出します。
寄付を申し込み納付する
大前提としては、返礼品を決めて、現金払いが一般的ですが、クレジットカードでの支払いに対応している自治体なら、さらに支払いは簡単です。手数料も不要でポイントが貯まる場合もあります。ただし「さとふる」などしっかりとしたサイトでないと詐欺に遭う可能性もございますので、やはり大手から申し込みをすることがいいのではないでしょうか。
他にも千葉県鴨川市のように、ふるさと納税課からふるさと納税の商品が掲載されたパンフレットを送ってもらい、そのパンフレットにこの商品にいくらと記載をして、窓口に行って支払うことでふるさと納税の申し込みができる自治体もあります。
寄付の申し込み手続きが終わったら
自治体からお礼の品と「寄付金受領証明書」が届きます。この「寄付金受領証明書」を年末調整や確定申告書で使いますので、大切に保存しておいてください。
税額控除手続きをする
給与所得者なら、ワンストップ特例制度を利用すれば、確定申告する必要がありません。ワンストップ特例制度を利用しない場合、またはできない場合は、寄付金受領証明書を添付し、確定申告をする必要があります。
ワンストップ特例制度のやり方は?
ワンストップ特例制度とは、ふるさと納税をした後に、確定申告をしなくても税金控除を受けられる制度のことです。まず、その年の1月1日から12月31日までに寄付をします。そして、寄付金税額控除に関わる申告特例申請書に必要事項を記入し、その申請書を翌年1月10日までに寄付先の自治体に送ります。その結果、翌年6月ごろに現在お住まいの自治体から住民税控除の通知が届き、住民税が減額されたことがわかります。
- 1月1日から12月31日までにふるさと納税をする
- 翌年1月10日までに申請書と必要書類を寄付した自治体へ必着で郵送
- 翌年の6月、住民税控除の通知が届く
ワンストップ特例制度を利用する条件は
《ワンストップ特例制度とは》
ふるさと納税をした後に、確定申告をしなくても寄付金控除が受けられる便利な仕組みです。条件は3つあります。そもそも確定申告をする必要がある場合には、この制度の利用はできません。
1つ目は、一年間の寄付先が5自治体までであること。
2つ目は、申し込みごとに自治体へ申請書を提出していること。
3つ目は、確定申告をする必要がない給与所得者等であること。
例)鴨川市の場合
《受領証明書の送付》
入金確認後「寄付金受領証明書」をお送りします。確定申告をする場合には、この受領書が必要となりますので、大切に保管してください。またワンストップ特例申請制度の適用を希望された方へ、受領証明書に合わせ同制度の申請書をお送りします。必要書類を添えて、同封の返信用封筒にてご返送ください。
年金受給者がふるさと納税をする場合の注意点
収入額によっては恩恵が受けられないこともございますので、ご注意を!公的年金等の収入金額の合計が一定額以下だと、課税対象外となり、全額自己負担になります。また公的年金等の収入金額の合計額が4,000,000円以上だと、ワンストップ特例制度が利用できず確定申告をする必要があります。また年金収入以外で副業収入がある場合もワンストップ特例制度を利用することができません。年末までにふるさと納税を実施しましょう!でした。
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