10 March

新しい融資の形、オンラインレンディングを活用したスマートな資金調達

掲載日:2022年03月10日   
中小企業おすすめ情報

1.はじめに

経営者の方々にとって安定した資金の確保は最も気になることのひとつではないでしょうか。運転資金が不足する際、大きな仕入を行う際など、金融機関から融資を受けることをご検討されることもあろうかと思います。

近年デジタル化によりあらゆるサービスが進化し、便利な世の中になってきています。ここでは上記のような資金調達におけるデジタル化、新たな資金調達手段として注目されている「オンラインレンディング」についてご紹介していきます。

2.従来の資金調達の方法

経営者の方々が資金調達を考えた際、まず思い浮かぶのは金融機関(銀行や信用金庫など)からの融資(以下、銀行融資)ではないでしょうか。比較的低利で調達が可能なほか、経営に関するサポートも充実しています。しかし銀行融資を受ける際には、審査のために決算書や事業計画など多くの書類を準備する必要があります。審査結果にも時間を要し、場合によっては1カ月程度待たされることもあります。ですから、このようなリードタイムが発生することを見越し、普段から収支に目を配っておき、計画的に銀行融資を申込むことが重要です。

一方で、お忙しい経営者の方が、本業に注力する傍ら資金繰りに常に気を配ることは難しいのではないでしょうか。ご商売によっては急に資金が必要になることも必ず起こり得ますし、少額の資金を調達したいといったケースも存在するかと思います。そういった際にも、銀行融資を受ける際には同様の時間を要することになります。こういった課題を解決できる手段として、注目されているのが従来の融資方法に比べ、手続きや審査がスピーディな「オンラインレンディング」です。

3.オンラインレンディングが注目されている理由とは

オンラインレンディングとはさまざまなデータ(企業の財務情報や入出金情報)などを基に人工知能(AI)が分析することで、スピーディな手続きや審査を実現している新しい資金調達サービスです。オンライン融資とも呼ばれ、申込・審査・融資実行までオンラインで完結します。主なメリットを整理すると以下の通りです。

  • オンラインで手続きが完結
  • 申込から審査結果までが早い
  • 必要書類が少ない

以上のことから従来の金融機関からの融資とは異なったサービスであることがわかります。ではオンラインレンディングサービスはどのようにして注目されるようになったのでしょうか。

理由としては人口知能(AI)の発展と、これまで金融機関がカバーしきれなかった中小企業・個人事業主の方のニーズが挙げられます。前述のとおり従来の銀行融資には審査のために多くの資料と時間を要します。そのため突発的な資金調達には不向きです。そこで、煩雑な融資の審査を簡素化しスピ-ディに借り入れをしたい、そんな中小企業・個人事業主のニーズに応える形で進展してきたのがオンラインレンディングといえます。海外では一定の市場規模があり、日本国内でも多くの銀行でオンラインレンディングが提供されています。

では、具体的に申込から融資実行までの流れを今回は、福岡銀行のオンラインレンディングサービス「フィンディ」をもとに説明していきます。

4.「フィンディ」を例にした手続きの流れ

福岡銀行の「フィンディ」は、2020年9月から提供開始したサービスです。本商品もオンラインで申込が完結する点、スピーディな手続きが可能な点、必要書類が少なくて済む点など、オンラインレンディングのメリットを活かした金融商品になっています。

以下、申し込みの流れを大まかに4つに分けて紹介していきます

① アカウント作成
② 情報登録
③ 申込
④ 結果ご通知・ご契約

① アカウント作成

まずはアカウント登録です。Web上に融資申込に関わる自社の専用ページが作成されます。ここから24時間いつでも審査申込が可能です。

② 情報登録

専用ページにみなさんの事業情報や利用している銀行の口座情報・会計ソフトのデータなどを登録します。情報はアカウントに紐付きますので、ご利用の度に再度入力いただく手間が削減されます。

③ 申込

情報登録が完了したら、借入希望金額や期間を入力し、借入の申込をします。Web上で融資申込も完結しますので、申込の度に銀行へ訪問するコストやストレスが大幅に削減されます。

またフィンディは福岡銀行の口座の有無に関わらず、全国からお申込みが可能ですので、地理的な制約によらずご利用いただけるサービスとなっております。

④ 結果ご通知・ご契約

申込情報はAIが分析し融資の審査を行うため、従来の融資審査と比べスピーディな回答(即日~1週間程度)を実現しています。

審査が応諾となった場合は、その後契約に進みますが、契約手続きもオンラインで完結するほか、印鑑証明書や登記簿謄本の提出も不要ですのでお客さまの手間を抑制しています。契約が完了しましたら、指定の口座へ資金が振り込まれます。

5.さいごに

以上のことから福岡銀行の「フィンディ」をはじめとするオンラインレンディングはこれまでの資金調達とは異なった新しい資金調達方法で、これまで急な資金の確保や書類準備の手間に悩まされていた経営者の悩みを解決できるサービスとなり得るでしょう。これらのサービスを上手く活用し、安定した資金繰りを図られてはいかがでしょうか。

ABOUT執筆者紹介

福岡銀行(ビジネス開発部)

福岡銀行は、デジタル技術を活用した新たなサービスを創出し、 お客様の成長と地域経済の発展に貢献する金融グループを目指してまいります。

福岡銀行事業性融資フィンディ

※ 掲載されている金融機関の融資商品は、当社が契約の媒介や代理、斡旋等を行うものではありません。資金調達に際しての参考情報として紹介させていただくものです。

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