ゴールデンウィークの資金繰り等にご注意ください
税務ニュース
今年のゴールデンウィークは10連休です。
プライベートをどう過ごすかはさておき、この10連休の業務に対する備えは大丈夫でしょうか?
特に資金繰りについては注意が必要です。
また、10連休の銀行取引がどうなるかをご存知でしょうか?
月末が休日の場合、その入金が月をまたいだ、休日明けになる得意先があると思います。
この場合、4月末予定の入金は5月7日になると考えた方が良いでしょう。
また、10連休中に期日を迎える手形も現金化は5月10日ごろになる可能性が高いと思います。
特に「入金を待って支払いしている」会社は、その対策を考えておかなければなりません。
支払いが先行する可能性が高くなります。
さらに給与支給が月末や翌月5日の会社は、支給が4月28日まで繰り上がることもあるでしょう。
そもそも支給日よりも締め日が後になってしまうケースもあろうかと思います。
この場合は残業代等を概算払いするなどの取り決めをしておく必要があります。
さらに10連休中の取り扱いをお伝えしますが、口座振替日が設定されている場合は、口座からの引落日は5月7日扱いとなります。
また、手形について10連休中に期日が来るものは、5月7日が決済日になります。
社会保険料などの大きな金額の引落と重なりますので、うっかり手形が不渡りとならないように気を付けてください。
それから、融資の返済日が10連休中に設定されている場合は、銀行との契約内容に従って前営業日(4月26日)になる場合も、翌営業日(5月7日)になる場合もあるので、こちらは担当に確認しておいた方が良いでしょう。
なお、ATMやインターネットバンキングを使った振込は、連休中であってもほとんどの金融機関で振込の即入金が可能です。(ただし、限度額を設定している場合は注意が必要です)
しかし、5月7日の得意先からの入金が何時になるかは得意先次第です。
5月7日の預金残高は大丈夫でしょうか?
短期で資金の融資を受けておくか、手形割引などをして資金を確保しておく必要があるかもしれません。
日本政策金融公庫では、「平成31年4月27日から5月6日までの10連休に係る資金繰り対策特別相談窓口」を設置しています。
主な融資制度は、以下の通りです。
1. 中小企業・小規模事業者向け
Contents
◆経営環境変化対応資金
- 国民生活事業 限度額4800万円
- 中小企業事業 限度額7億2000万円(※)
◆融資期間(うち据置期間)
- 設備資金 15年以内(3年以内)
- 運転資金 8年以内(3年以内)
(※)中小企業事業については、長期資金のみが対象。
2. 農林漁業者向け
◆農林水産事業
適用できる制度:農林漁業セーフティネット資金
- 融資限度額(一般)600万円
- 【特認(※)】年間経営費等の3/12以内
- 融資期間 10年以内(うち据置期間3年以内)
(※)簿記記帳を行っている方に限り、経営規模等から融資限度額の引き上げが必要と認められる場合に適用されます。
今ならまだ間に合いますので、一度、10連休の資金残高をチェックして、銀行や公庫に相談してみてください。
また、10連休中は銀行法の定める休業日となることから、多くの金融機関において窓口が休みとなります。連休前後は、窓口が非常に混み合うことが予想されます。
窓口で必要となる手続きにつきましては、余裕をもって早めに済ませておいた方が良いでしょう。
それから資金繰りとはあまり関係ありませんが、連休前に振り出された小切手については、呈示(支払人である金融機関に小切手の現金化を求めることができる)期間が短くなるので注意が必要です。
4月26日に振り出した小切手は5月7日が呈示期間の最終日ということになります。
最後に資金繰りとは関係ありませんが、10連休中の仕入れ(在庫)は大丈夫か?
ごみの収集はどうなっているか?
コピー用紙などの消耗品は十分に確保しているか?
なども一度チェックしておいた方が良いと思います。
10連休、仕事の方もお休みの方もいらっしゃると思いますが、十分に準備をして、慌てることがないよう気を付けたいところです。
[democracy id=”16″]