01 December

税務調査の対象となる企業

掲載日:2017年12月01日   
税務ニュース

国税庁によると、平成28年7月~平成29年6月の間に、調査必要度が高い法人として実地調査が実施された件数は9万7千件(前年対比103.5%)となっています(「平成28事務年度 法人税等の調査事績の概要」より)。

本来であれば、税務調査はすべての法人に実施されるべきですが、調査官の人数や、調査日数には限りがあるため、特に、悪質、大口、高額な不正計算が行われていると想定される法人を対象に行わざるを得ません。課税当局は税務調査を行うべき法人を申告書等の資料から選定していますが、その選定にはデータベースが利用されています。
国税庁は、国税総合管理システム(KSKシステム)を導入して、全国の国税局と税務署(524税務署・12国税局(所))をネットワークで結び、申告・納税の事績や各種の情報を入力し、コンピュータシステムにより一元的に管理しています。

このKSKシステムによる分析は税務調査や滞納整理に活用されます。もちろん、長期間未接触、好況業種、現金取引業種、マスコミ等で注目されている業種、課税当局が特に調査が必要と判断した業種等、については税務調査の対象に選定されやすいわけですが、システムが「異常値」を検知した場合にも、税務調査の対象法人として選定されやすくなります。
長期間、税務調査が行われない法人がある一方で、頻繁に税務調査が行われる法人があるのは、システムにより異常値が検知された可能性が高いからと考えられます。
例えば、同業他社と比して、売上高伸び率や経常利益伸び率が低調である、同規模同業種に比して目立つ数値がある、また、売上、仕入、期末棚卸高、外注費、交際費等が著しく変動している等の場合には、システムが異常値を検知することになります。

入力作業等の誤りによって、システムが検知する「異常値」を作らないためにも、日ごろの経理業務においては月次試算表等の確認作業を欠かさないようにすることが肝要です。

お客様満足度No.1・法令改正に対応した財務会計ソフト「会計王」はこちら

  • おんすけ紹介ページ

Tag

最新の記事

2024年05月01日アフターコロナの経営 [シリーズ第4回]コロナ融資の返済が苦しいときの対応
2024年04月30日【【能登半島地震】2023年分所得税の前倒し適用、雑損控除だけじゃない?注意点も解説】
2024年04月26日【定額減税】個人事業主の定額減税はどうなる?
2024年04月25日子どもと話したいお金と税金のはなし[第3回]:身近な税金 消費税。もし税率が違ったらどちらを選ぶ?
2024年04月24日個人事業主の年間納税スケジュールと納税対策
人気記事ランキング
2024年04月26日 【定額減税】個人事業主の定額減税はどうなる?
2024年02月15日 「定額減税」って何?2024年6月からの源泉徴収と年末調整はどうすべき?①
2024年03月20日 「4・5・6月の残業を減らすと社会保険料が少なくなる」は本当か
2024年02月28日 「定額減税」って何?2024年6月からの源泉徴収と年末調整はどうすべき?②
2022年08月24日 【インボイス制度】登録されているか確認する方法&公表サイトではどんな情報が公開される?
2024年03月01日 結局、一番得する社長の役員報酬額はいくらなのか!?
2023年11月01日 【インボイス制度】登録番号の通知が、まだ来ない…請求書・領収書はどうしたらいい?売手・買手それぞれに解説
2021年11月22日 共働き夫婦の子供はどちらの扶養? 令和3年8月からの健康保険の新基準を解説します。
2023年10月16日 個人の法人の二刀流で大幅節税!?マイクロ法人ってなに!?
2022年12月08日 インボイス制度に対応した領収証の書き方・記載例~小売業、飲食店業など領収証でインボイス制度に対応する方法~

カテゴリ

お問い合わせ

お問い合わせ

当サイトへのお問い合わせはこちらよりお願いします。