02 December

青色申告がめんどくさい!準備と申告を簡単に申告するためのテクニックも解説!

掲載日:2025年12月02日   
確定申告

青色申告は節税メリットが大きい制度ですが、「帳簿づけが難しい」「書類が多くて大変」と感じる人も少なくありません。仕組みを理解し、作業を自動化したり、日頃から少しずつ整理を進めたりすることで、負担を大きく減らすことができます。

この記事では、青色申告の基本から「どこが大変と感じられやすいのか」、そして「どうすれば簡単に申告できるのか」をわかりやすく解説します。

青色申告の特徴

青色申告は、帳簿をきちんとつけることを条件に、税金面での優遇が受けられる申告方法です。「青色申告特別控除」「家族への給与を経費にできる」「赤字を翌年に繰り越せる」など、メリットの大きい制度を利用できます。

青色申告については、こちらの記事でより詳しく解説しています。もっと詳しく知りたいという人は、ぜひ確認してみてください。

青色申告がめんどくさいと感じる主な理由

青色申告はメリットが大きい一方で、「難しそう」「手間がかかりそう」と感じる人が多いのも事実です。青色申告がめんどくさいと感じる主な理由について解説します。

複式簿記による帳簿付け

青色申告では、最大65万円の青色申告特別控除を受けられますが、そのためには「複式簿記」による記帳と、貸借対照表や損益計算書の作成が必要になります。複式簿記は、取引を「借方」「貸方」に分けて記録する仕組みで、慣れない人にとっては専門用語が多く、最初のハードルになりやすい部分です。

帳簿づけに時間がかかるだけでなく、間違えると控除額が減ったり、申告し直す手間が発生することもあります。そのため、「節税できるのは分かるけれど、取り組むのが大変そう」と感じてしまう人が多いのが実情です。ただし、会計ソフトを活用すれば、この複式簿記の処理は自動化でき、実際にはそこまで難しい作業を自分で行う必要はありません。

申告に必要な書類や事前手続きが多くミスできない

青色申告では、提出する書類が白色申告より多くなります。確定申告書に加えて、1年間の取引内容をもとに作成した青色申告決算書を添付する必要があり、帳簿の内容と数字が一致していなければなりません。

さらに、正しく帳簿をつけていることを証明するため、帳簿や領収書は原則7年間保存します。提出書類が多く、期限内に整えて提出する必要があるため、「ミスできない」というプレッシャーを感じやすいのが、青色申告が大変だと言われる理由のひとつです。

加えて、青色申告を行うためには、原則としてその年の3月15日まで(その年に新規開業した場合は、開業日から2ヶ月以内)に「所得税の青色申告承認申請書」を納税地の税務署に提出しなければなりません。

日々の領収書整理・経理処理に時間がかかる

青色申告を行うためには、日々の売上や支出をこまめに記録し、領収書や請求書を整理しておく必要があります。ところが、実際には作業が後回しになりやすく、年度末にまとめて処理しようとすると、どの支出が経費なのか思い出せなかったり、領収書が見つからなかったりと、時間と労力が一気にかかってしまいます。

取引件数が多い事業では特に経費項目が多く、整理を習慣化しないと申告時の負担が大きくなります。

税制変更への不安が大きい

青色申告は有利な制度である一方で、申告や帳簿付けに関係する税制は定期的に見直しが行われます。たとえば、電子帳簿保存法の改正や、青色申告特別控除の適用要件(電子申告や電子帳簿保存の必要性)など、毎年のようにルールが更新されることがあります。

税制変更への理解が追いつかないまま申告期を迎えると、控除が受けられない、申告内容に誤りが出るといったリスクもあるため、最新情報を押さえながら適切に対応していくことが求められます。

青色申告を簡単に済ませるためのテクニック

青色申告は節税メリットが大きい一方で、日々の記帳や書類準備が負担に感じられることもあります。しかし、「やり方の工夫」や「便利なツールの活用」によって、手間を大きく減らすことができます。ここでは、青色申告をスムーズに進めるための実践しやすいポイントを紹介します。

会計ソフトを活用して記帳・申告作業を自動化する

青色申告の負担をできるだけ減らしたいという人におすすめなのが、会計ソフトの活用です。紙の台帳やExcelで記帳する場合、売上・経費の入力や集計に時間がかかり、記入ミスも起こりやすくなります。一方、会計ソフトを使えば、取引の記録から決算書類の作成まで多くの作業が自動化され、効率が大幅に向上します。

たとえば、銀行口座やクレジットカードと連携して入出金データを自動取得したり、レシートをスマートフォンで撮影して経費として取り込んだりすることが可能です。これにより、「領収書をため込んで年度末に慌てて整理する」という状況を避けられます。

さらに、青色申告に必要な損益計算書・貸借対照表・青色申告決算書の作成が自動化されるため、簿記の知識に不安がある人でもスムーズに申告まで進められます。e-Taxを利用したオンライン申告にもそのまま連携できるソフトを選べば、65万円控除の条件(電子申告)にも対応しやすくなります。

青色申告=「難しい」ではなく、仕組みを整えることで自動化できる作業が多いものです。会計ソフトの導入は、その第一歩になります。

ソリマチ株式会社の提供する青色申告ソフト「みんなの青色申告」の体験版は30日間、無料で利用可能です。画面上には業種別の経理テンプレートや各種帳簿・決算書のメニューが表示されており、青色申告に必要な処理をわかりやすくサポートします。

「みんなの青色申告」は、個人事業主専用に設計されたインストール型会計ソフトで、初期設定時に業種別テンプレートが用意されているため、飲食業などご自身の業種に合わせた科目設定も簡単です。

また、ソリマチの無料アプリ「MoneyLink」と連携することで、銀行明細・カード明細を自動仕訳が可能です。

もちろん最新の税制への法令遵守もサポートされているので、電子帳簿保存が必要な65万円控除の要件を満たした会計処理を行えます。

青色申告の手間に悩んでいる方は、ぜひこうした会計ソフトの力を借りてみましょう。

領収書や請求書は日頃からこまめに整理・データ保存する

青色申告をスムーズに進めるためには、日々発生する領収書や請求書をその都度整理しておくことが重要です。年度末にまとめて処理しようとすると、紛失に気づいたり、何の支払いだったか思い出せなかったりと、作業が一気に複雑になってしまいます。

紙のまま保管していても良いのですが、スマートフォンで撮影してデータ化しておくと管理が格段に楽になります。会計ソフトと連携できるアプリを使えば、読み取った金額や日付が自動反映されることもあり、記帳の手間を大幅に軽減できます。日頃から情報を整理しておくことで、申告時の負担を最小限に抑えることが可能です。

税務署や専門家に相談し、必要に応じて依頼も検討する

青色申告の手続きに不安がある場合は、税務署の相談窓口や無料相談会を活用することで疑問点を早めに解消できます。ただし、込み合う時期は相談に時間がかかることもあるため、早い段階での確認が理想です。

また、経理処理や節税対策を長期的に整えたい場合は、税理士に依頼するという選択肢もあります。費用はかかりますが、法改正や控除の活用を踏まえた適切なアドバイスが得られ、結果的に税金や作業の負担を抑えられる場合があります。自分の経営規模や時間の余裕に応じて、サポート体制を選ぶことが大切です。

まとめ

青色申告は、きちんと帳簿をつけることを条件に、所得控除や家族への給与計上、赤字の繰越控除など、多くの節税メリットを受けられる制度です。一方で、複式簿記の記帳や帳簿の保存、決算書類の作成など、一定の手間が必要になるため「難しい」「時間がかかる」と感じられることもあります。

しかし、会計ソフトを活用すれば、記帳から決算書の作成までの作業を自動化でき、簿記の知識に不安がある人でもスムーズに進められます。また、領収書や請求書を日頃から整理しておくことや、必要に応じて税務署や税理士に相談することで、申告時の負担をさらに減らせます。

青色申告の作業をラクにしたい人は、まずは会計ソフトの使い心地を試してみると良いでしょう。

ソリマチ株式会社が提供する青色申告ソフト「みんなの青色申告」は、30日間の無料体験版が利用できます。実際の画面操作や自動仕訳の使い心地を試してみてください。

みんなの青色申告_体験版

ABOUT監修者紹介

税理士、1級ファイナンシャルプランニング技能士
(ばん)洋太郎

BANZAI税理士事務所
大学卒業後、一般企業や税理士事務所での勤務を経て税理士試験に合格し、2018年にBANZAI税理士事務所を開業。個人事業主や中小法人を対象とした業務の経験が豊富で、業務のデジタル化支援やスモールビジネスの立ち上げや個人事業の法人化に数多く携わる。
著書「7日でマスター フリーランス・個人事業主の確定申告がおもしろいくらいわかる本」(ソーテック社)

ABOUT執筆者紹介

加藤良大

フリーライター
ホームページ・ブログ

歴12年フリーライター。執筆実績は26,000本以上。
多くの大企業、中小企業のWeb集客、メディア戦略に関わってきた。主な領域はITや不動産、医療、美容、税務・会計、法律などだが、ジャンルを問わず対応できる。

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