変革を迫られるwith コロナの経営環境にどう対処するか
税務ニュース
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求められる「新しい生活様式」
2020年7月現在、新型コロナウイルス(COVID-19、以下「新型コロナ」)が世界中に拡散し、未だ終息の見通しは立たず、今後も感染の波は何度も訪れると言われています。同年5月、政府からは「新しい生活様式」が発表され、企業もこれに基づいた活動を求められています。とりわけ「3密(密集、密接、密閉)の回避」を意識し行動することが不可欠で、新型コロナ下で活動を継続する(withコロナ)には業種関係なく様々な対策が避けられません。
BCPに取り入れる
企業内で感染者やクラスターが発生した場合、操業停止や業務縮小が避けられないため、事業継続計画(BCP)の観点からもwithコロナ対策は不可欠です。リモートワーク・テレワーク、交代勤務、時差出勤、オンライン会議などの取り組みは緊急事態宣言下で多くが経験済みでしょうが、今後も継続しつつIT環境の整備や更なる利活用を進めていきましょう。また役職員や顧客の健康を守るための感染予防策として、工場やオフィス内のレイアウト変更や衛生関連設備・備品の追加も実施していくべきでしょう。
IT推進によるビジネスモデルの見直し
周知のとおり、飲食・小売・サービス業では回転率・稼働率等が崩れるため十分な売上と収益を上げにくい状況です。観光やインバウンド向け業種は回復に相当の期間が掛かります。新型コロナ下ではこれまでのビジネスモデルが通用しなくなる業種が多く存在し、変革・見直しが迫られています。現状では雇用を維持しつつ、感染予防対策が負担としてのしかかる多重苦があるものの、afterコロナに向けてビジネスモデルを根本的に見直す絶好の機会とも言えます。そのためにはIT活用を推進することが欠かせなくなっています。
WEB・EC・VPN導入によるビジネスモデル再構築
WEBやEC、ERPシステムを導入・運用している企業ではITによる大幅な業務改善・効率化に取り組んでいるため、IT環境(特にVPN)の不足は少なくリモートワークへの移行も比較的スムーズに進んだはずです。ITが持つ「いつでも・どこでも・誰とでもつながる」というメリットを活かせれば、急激な環境変化でも比較的業績を維持できたり、業務改善や効率化につなげる工夫をしたり、業務プロセスを見直したり、ビジネスモデルを再構築したりできます。
withコロナからafterコロナへ ビジネス環境、働き方は変化する
3密回避やリモートワークが数か月続けばそれらは日常化し、多くの人が2020年初頭までの働き方に違和感を持つようになります。ITの恩恵を享受すれば、距離と時間の自由度が増し、会社や取引先にわざわざ訪問しなくても良いのでは?という意識変化が生じます。
WEB・EC・VPN等の環境が整い、それらに企業独自のノウハウを投入すれば、極端な話ですが訪問営業や面談交渉は減少し、WEB上で済ますことができるようになります。経理・総務・人事もリモート化でき、広いオフィスの必要性も希薄になります。企業全体でITの利活用ができれば、ビジネス環境や働き方は大きく変化します。
新型コロナは人々の意識や行動を強制的かつ強烈に変化させています。2020年初頭までの環境に戻ることは出来ないとも言われています。withコロナの今だからこそIT推進を行えば、afterコロナの自社のビジネス環境に向けた戦略や戦術、ビジネスモデルも新たに見えてくるのではないでしょうか。
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