29 May

事業に使える「電動自転車」!坂道も重い荷物もエコ・楽!

掲載日:2024年05月29日   
IT・ガジェット情報

最近で電動自転車をよく見かけるようになりました。とくに印象的なのは、前後に子どもを乗せたお母さんが、颯爽と坂道を登っていくシーンです。とはいえそんなに楽々と坂道を登れるものなのか? 長距離を走れるのか? バイクのように素早く走れるのか? バッテリーはどのぐらい持つのか?など気になるところも多いでしょう。

ここでは通勤通学だけでなく、荷物を運んだり、拠点間を移動する手段として、仕事に事業に使えるのかを解説しましょう。

電動自転車って本当に便利?坂道は?最高速度は?疲れない?

電動自転車のメリットは、免許がなくても乗れる点です。バイクのようなアクセルはありませんが、べダルを漕ぐとモーターがアシストしてくれるので、普通の自転車よりペダルが軽くなります。

電動自転車で一番気になるのは坂道でしょう。事務所や自宅までの経路に坂道がある方は、絶対オススメします。緩やかな長い坂でも、ずっとモーターがアシストしてくれるので、ほぼ平地と変わりありません。またほとんどの電動自転車にはギアがついているので、べダルが重いと感じたらローギア(べダルは軽くなるが漕ぐ回数が増える)にチェンジすると、よりアシストしてくれます。普通なら自転車を降りてないと登れないような坂道でも、一番ローギアにするとちょっと重いかな程度のべダルで坂道を登れます。

丘の上にある工場と事務所の間、高台にある作業場と田畑や畜舎などの移動や荷物の運搬が楽になることを保証します。また橋や跨線橋などもかなりの坂道なので電動自転車があるとラクチンです。

子ども2人なので20kgを乗せた状態でも、坂道を楽々登れる電動自転車。ほとんどの自転車はアシスト力の「強」「弱」を切り替えられるのでバッテリーを長持ちさせ長距離を乗りたい場合は「弱」、街乗り程度なら「強」にして乗る

電動自転車の便利な2点目は、疲れにくいという点です。ずっと平坦な道というのはまずなく、信号待ちで漕ぎ始めたり、見た目には分からない程度に坂道になっていたりしています。電動自転車はペダルが重いと感じると自動的にアシストしてくれるので、普通の自転車よりも疲れません。スポーツタイプの電動自転車に乗る人は、1日に100kmを走ったりという人もいるほどです。なのでバスや鉄道などの運行間隔が長く、2,3駅先の客先まで出向きたいときに重宝します。

一方最高速度は法律上時速60kmまで出せますが、モーターがアシストしてくれるのは時速24kmまです。しかも速度が上がるにつれて、アシスト力がだんだん弱くなるため、実用範囲は普通の自転車と同じ時速15km前後と見ていいでしょう。

よく誤解されるのは「電動アシストなのでペダルをこがなくても走れる」という点です。ペダルをこがないとそれは電動バイクになってしまうため免許が必要になってしまいます。あくまで電動「自転車」なのでペダルをこがないと走りません。なので長い急坂が続いたり、アシスト力を弱くして乗ると、どうしても足が疲れる点に注意してください。

スポーツからママチャリまでメーカーごとに乗り心地の違いも!

電動自転車には、街乗り用のいわゆる「ママチャリ」から「シティバイク」、よく街中のシェアリングサイクルで見られる車輪の小さい「ミニベロ」、後輪の荷台が大きい「三輪車」、そして電動自転車そのものを楽しむ「スポーツ」タイプがあります。それぞれには特徴があるので、詳しく見ていきましょう。

また電動自転車の国産メーカーとしては、パナソニック、ヤマハ、ブリヂストン、ミヤタなどがあり、それぞれに特色があります。たとえばミヤタなら通勤用などにも使えたりシティーバイクもありますが、どちらかというとスポーツよりなチューニングです。他はママチャリからスポーツまで幅広く揃えていますが、電動アシストユニットがそれぞれ違うので、走り出しのアシスト加減などが微妙に違います。筆者が乗り比べた感じでは、パナソニックは走り出しのアシスト力がガン!と強く、ヤマハはじんわり力を強めてくれる感じです。ブリヂストンは、前後輪にモーターアシストするタイプがあり、坂道の途中での走り出しが凄く安定するという特徴があります。

日本全国に展開する「サイクルベース あさひ」。各店舗でも電動自転車を扱っているほか、電動自転車専門店を神奈川に2店舗、東京と大阪にそれぞれ1店舗を構える

同じような価格とモデルで迷ったら、最後は乗り比べてみるといいでしょう。全国に試乗できる店は多数あるので、インターネットで検索してみてください。

筆者としては通販はオススメしません。どの電動自転車も微妙に乗り心地が違うので必ず店頭で試乗して、乗り心地に納得してから買うことをオススメします。また観光地などではレンタルしているところも多いので、レンタサイクルを活用するのもポイントです。

工場や敷地内の移動や銀行・役所・拠点間の移動は「シティ」タイプ

いわゆる街乗り用で、たいていフロント部にカゴがついています。リアに荷台がついているタイプもあるので、追加でカゴを付けて荷物運搬に特化することもできます。

車輪の直径が大きくだいたい24インチ以上なので速度が出せるため、工場内の移動や小さい部品の運搬、少し離れた拠点との物品輸送、近所のスーパーや銀行などに行ったりと使い道はいろいろです。

ブリヂストンのシティサイクル両輪駆動方式の「カジュナe 26インチ」。アシストをオートにすると105km、強固定にすると62km走れる。エコモードは200km行けるが、かなりペダルが重い。

アシスト力の切り替えや電池残量が表示される「サイクルコンピュータ」。こちらの使い勝手も大切

シティタイプは、フレーム(自転車の構造を支える骨組み)がいろいろあり、スタイリッシュに見える▽(逆三角)フレームは、スカートの女性や足が上がらない方には乗りにくくなります。三角の上の一辺を外したV字フレームは、足を高く上げなくても乗れ、スカートで乗っても問題ありません。

さらに小型の車輪(20~22インチ)にしてフレームを地面スレスレまで落としたタイプなどもあり、小柄な方でも乗り降りしやすく、重心が低くて安定するタイプもあります。車輪が小さく速度が出せないので近場向きです。

パナソニックの「ベロスター」。通勤・通学向けのシティバイクだがスポーティーな▽フレームとバーハンドルが特徴。アシスト強だと28km、オートだと36km走れる。1日営業したら充電するサイクル

家電メーカーらしくサイクルコンピュータが賢く「オート」で使うとバッテリ残量とアシスト力の塩梅を考えてくれる。バッテリー残量の割合だけでなく、残り航続距離(時間)なども表示してくれる

シティタイプも少しスポーティーなモデルがあるので注意してください。一般的なシティタイプは一般的な自転車と同様にハンドルが少し絞られて、手を自然に添えると握りやすくなっています。スポーツタイプはまっすぐなバーハンドルなので、少し手に負担がかかります。またスポーツタイプのサドルは小さく固いので、乗りなれないとお尻が痛くなるものがあります。購入時は必ず試乗して乗り心地を試してください。

また個人的に通勤に使うのにもシティータイプがオススメです。

公共交通機関が不便な近隣への移動をオシャレに「ミニベロ」タイプ

電動自転車と言えば、シェアサイクルでもお馴染みの車輪が20インチと小さくコンパクトな「ミニベロ」タイプもあります。国産メーカーのミニベロも多数ありますが、デイトナ(アメリカ)、ベスビー(台湾)、ベネリ(イタリア)などの海外勢に加え、国内新興メーカーのペルテック、ジックなどがあり、デザインが豊富です。

コスパとデザインで人気のベスビー(BesV)の「PSA1」。小さいバッテリながらアシストを強にしても60km走れる。ちょっとサドルが小さく硬めなので、最初はお尻が痛いかも?

街中でよく見かける赤いシェアサイクルは、ブリヂストンやパナソニック、ヤマハ製が多いようです。これらは誰でも乗りやすいようにV字のフレームとやや低めのシート、少し手間にしぼられたハンドルが特徴です。

ミニベロでもスポーティーなタイプは、ハンドルがまっすぐなバーハンドルに高い座面のモノがあります。このタイプは姿勢が前かがみになるので、見た目はカッコイイのですが乗ってていて疲れやすく感じる方も多いでしょう。

デイトナの折りたためるモデル「DE01」。バッテリーはサドル下のバッグに格納するのもオシャレ。ただしアシストの強弱が選べず、常に「やや強」。およそ70kmの走行ができる

折りたたむとかなり小さく一般家庭の玄関スペースに置いていける。ただし持ち運ぶにはかなり重いので、組み立てて手で押して移動する方がいい

さらに置き場所に困るという場合は、折り畳み式があるのもミニベロの特徴です。自転車置き場がない場合は、事務所に持ち込んでしまえる便利さがあります。

いずれにしても、車輪の直径が20インチと小さく低重心なので、ペダルも軽く誰でも乗りやすいという一面がありますが、あまり速度が出ず、バッテリ容量が少ないモノが多いので、近場の移動が中心になります。またカゴがないモデルが多いので、標準でついている製品を選ぶか、後付けできるか?について自転車屋さんに相談してみるといいでしょう。

買い物かご2つ分の大容量!重量物も運べる「三輪車」タイプ

重い荷物を運ぶのに便利なのが三輪車です。とくに後ろのカゴの重心が低く車輪2つで荷物の重量を受けるので、工場内で金属製の資材を運んだり、事務所間で金属や紙の束、印刷物や液体系の重い荷物を運ぶのに便利です。

ヤマハの三輪車「PASワゴン」(2024年7月19日発売予定)。アシストは強めの設定で強で58km、弱で79km走れる。後輪は16インチと超低重心、前輪は18インチとミニベロより安定。リアのカゴは39Lの容量で最大17kgの荷物が乗せられる

PASワゴンのサイクルコンピュータ。凄く分かりやすいボタン類と表示

ただし三輪車は一般的な2輪車と違って、運転感覚がかなり違うので最初は慣れないかも知れません。とくに2輪ある後部の荷物カゴは傾かず、自分と前1輪を傾けることでカープを曲がるので、少し怖さを覚えるかも知れません。この角度差をスウィング角といいますが、あまり浅いと急なカーブが曲がれないので、走るカーブを想定して試乗する必要があります。

mov ヤマハが注意喚起している三輪車の乗り方

また重量物を運ぶという点では、ブレーキ性能にも注意してください。重量物を積んで下り坂を降りる場合は、機種によってはブレーキの効きが悪く感じるものがあります。このように三輪車選びでは、アシスト力、曲がる、止まるの3つの性能に注意します。

ルートセールスや畜産・農家・採掘場に「スポーツ」タイプ

ビジネスの現場ではほとんど使われないかも知れませんが、昨今のSDG’sの実践をしているということで、客先を自転車でまわり、ルートセールスなどで便利に使えるかも知れません。

また工事現場や採掘現場、広い放牧場や田畑を移動する手段として使うならオフロード・マウンテンバイクの電動自転車もあります。

ミヤタの人気モデル「CRUISE」シリーズの「i6180」。フレームの中にバッテリーを格納するのでシルエットがスッキリしている。アシスト強でも70km、ノーマルで85km走れるので、体力派の営業マンにはぴったり

ミヤタは釣り道具で有名なシマノのドライブユニットを採用しているのでサイクルコンピュータも同社製。大きく表示される速度計のほか、走行距離、平均速度、アシスト力ごとの航続可能距離が表示できる本格派

街乗りスポーツは、数十km圏内のルートセールスなどで使えるでしょう。打ち合わせ時間を含めたとしても、50~60kmは余裕で移動できます。ルート上の道も速度が出せる平地から、長いだらだら坂、急な坂道といろいろあるので前後にギアを持つタイプがいいでしょう。

パナソニックの電動マウンテンバイク「XEALT(ゼオルト)M5」。大容量バッテリでアシスト力強でも73km、AUTOだと96km走れる。ただ悪路ならほぼ強固定。フロントサスペンションも装備し常に地面を捉えて安定した走行が可能

悪路用はサスペンションやディスクブレーキ、多段ギアが必要になります。必然的に高額になりますが、途中で公道も走るので2輪の免許がないけれども、畑や牧草地、荒れ地に山野を走る場合に利用できます。

とくに2025年からは50ccの新車バイクの製造が全廃されます。多くの人が持つ手軽な原付免許は、中古の50ccしか乗れなくなるのでオフロード・マウンテンバイクの電動自転車が注目されています。

中古の購入はバッテリーの劣化を必ずチェック!

電動自転車を中古で購入するとき、一番トラブルになるのが「買ってはみたがバッテリーの劣化が激しく、新品に交換しないと使えない」というパターンです。交換用バッテリーはだいたい4万円前後するので「バッテリーを購入したら別の方が安かった」何てことになりかねません。

パナソニックの場合は、ボタンを長押しすると実力容量モードになり、5段階のバッテリ品質が表示される。ランプが少ないほど劣化

国産メーカーならバッテリーの寿命が分かる「実力容量」がバッテリの残量レベルに表示されるので、こちらの写真が添えられているかどうかを確認してください。とくに個人間で売買する時には必須です。また海外製などで「実力容量」が調べられない場合は、フル充電して何km走れるか?をきちんと確認しましょう。

今のところ事業用の助成金はないが2025年以降の自治体に注目

各自治体では電動自転車の購入に当たって助成金を出しているところがあります。おもに子育て世代に2人の子どもを乗せる自転車の給付金がメインですが、たまに50ccバイクを辞めて電動自転車にする人向けなどにも配布している場合があるようです。事業向けの助成金はあまり聞きませんが、2025年の50ccバイクの新規製造打ち切りで何か動きがあるかもしれないので、自治体の動向は注目しておいて損はありません。

ABOUT執筆者紹介

家電ライター/エンジニア 藤山哲人

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羽鳥真一モーニングショー」「ZIP!」「ゴゴスマ」「イット!」「news every」「Nスタ」などのワイドショーやニュースで節電や省エネを含めた家電などのコメンテーターとして多数の番組に出演。またレギュラーのラジオ番組のほか家電専門媒体「家電Watch」や「現代デジタル」「文春オンライン」などでも、家電やその回りの技術記事を“優しく楽しく面白く”解説している。

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