消費税率の引上げと住宅ローン減税
税務ニュース
平成26年4月から消費税率が8%へ引き上げられましたが、住宅は取引価額が高額であることから、住宅ローン減税を拡充して負担軽減措置が図られています。住宅ローン減税は、居住者が返済期間10年以上の住宅購入資金を金融機関等から借入れて、住宅を新築・取得等した場合、その住宅ローン等の年末残高の合計額等を基に計算した金額を、居住した年分以後の所得税から控除する仕組みになっています。
拡充措置は、平成26年4月1日から平成29年12月31日までの間、住宅取得等の用に供した費用の額に含まれる消費税等の税率が8%または10%の場合には、住宅ローン減税の控除額を引き上げるというものです。
例えば、一般住宅に平成26年4月~平成29年12月に居住した場合、控除率および控除期間についてはこれまでと変わりないものの、借入限度額が2,000万円から4,000万円に引き上げられたことにより、各年の控除限度額は20万円から40万円となり、最大で400万円の税額控除を受けることができます。
認定住宅(長期優良住宅、低炭素住宅)についても、各年の控除限度額は50万円で最大控除額が500万円に、東日本大震災の被災者の方については、各年の控除限度額は60万円で最大控除額は600万円に手当てされています。
また、控除額をその年の所得税額から控除しきれない場合には、控除不足分を翌年の個人住民税から控除できますが、この制度についても、平成26 年4月~平成29 年12 月の居住については、控除限度額が、所得税の課税総所得金額等×5%(上限9.75万円)から、所得税の課税総所得金額等×7%(上限13.65 万円)に拡充されています。