効果が高いハローワーク求人票のポイント
社会保険ワンポイントコラム
今年1月から求人票の出し方が変更になり、インターネットでも、ハローワークに直接行くのと同じ内容が見られるようになりました。アクセス数も、民間の大手求人サイトにひけをとらないレベルだという調査もあります。なにより無料ですから、これを使わない手はありませんね。ただし、インターネットハローワークで、求職者にヒットする求人票を出すには、少しコツがあります。
職種分類の設定
ハローワークインターネットサービスにアクセスして、求職者が最初にすること、それは無数にある求人票の中から、自分の希望する職種の情報を検索することです。まずは、「職種分類の設定」を忘れずに行いましょう。この設定が適切でないと、職種で検索しても結果の一覧に出てこないので、求人票自体を見てもらえないことになってしまいます。そして、検索の結果画面を見てみると、いちばん最初に大きく書かれているのは、やはり「職種」です。ここは28文字まで入力することができます。いちばん目立つところですから、文字数いっぱいまで使い、アピールポイントも入れたいところです。
たとえば次のようにしてみます。
「現場作業員」→「【管理職候補】建築現場スタッフ/資格取得応援します」(25文字)
「販売員」→「おしゃれな雑貨の販売スタッフ/勤務地◯◯◯/両立支援」(26文字)
仕事の内容
次に重要なのが「仕事の内容」です。ここは、30文字×12行書くことができます。
平成29年に山形労働局が行ったハローワーク利用者へのアンケート調査で、「応募するに当たり重要視する求人票の項目は?」という項目の回答1位は「仕事の内容」です。上記のアンケート調査には、「求人票の『仕事の内容』欄に詳しく記載してほしい内容は?」、という項目があり、トップ3は
- 1日の具体的な業務量
- 未経験者が仕事を覚えるまでの期間
- 最初に覚える仕事
となっています。さらに、「労働条件以外で知りたい内容は?」という項目もあり、トップ3は
- 1日の就業スケジュール
- 募集理由(欠員・拡大)
- 求める人物像・選考基準
です。「仕事の内容」に関係ないではないか、と思われるかもしれませんが、どの項目に何を書こうと、よっぽど外れたものでなければ、ふつうそのまま掲載されます。求職者が知りたいことを書くことが、応募に結びつく近道です。
もうひとつ重要なことは、「仕事の内容」は検索結果の一覧画面には、最初の3行しか表示されないということです。求職者が最初の3行(90文字)を見たら、詳細表示画面を見たくなるような表現を工夫しましょう。間違っても改行してカラの行を入れたりしないように。「キャリアが積める」「子育て等と両立しやすい」「快適な職場環境」「社会貢献」、このあたりに書ける内容があれば、しめたものです。
求人票は、求職者に対するコマーシャルです。30秒ではなく3行で、求職者が見て魅力のある会社だと思えるような点をアピールしましょう。
ABOUT執筆者紹介
メンタルサポートろうむ 代表
李怜香
社会保険労務士/産業カウンセラー/健康経営エキスパートアドバイザー/ハラスメント防止コンサルタント(公益財団法人21世紀職業財団 ハラスメント防止客員講師)
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