29 June

補助金だけじゃない!フリーランスも使える、国や自治体の支援策を使い尽くそう

掲載日:2022年06月29日   
起業応援・創業ガイド

国や自治体は、補助金など多様な方法で事業者を支援しています。その思惑としては以下のようなことが挙げられます。

「独立・起業を後押しして、日本の開業率を上げよう」
「設備投資を後押しして、事業のレベルアップを促そう」・・・等

事業者を支援することが日本の産業全体の活性化につながるから、国や自治体は税金で様々な支援をするのですね。もちろんフリーランスの方にも使えるものがたくさんあります。しかし「自分がどんな支援を受けられるのか分からない」という声が多くあります。ここでは、支援策の全容をかみ砕いて解説します。

国や自治体の支援策が「分かりにくい」と言われるワケ

国や自治体の支援策は補助金だけではありません。公的融資、無料の専門家相談、セミナー・研修、賃貸オフィスなど、多種多様なものがあります。それぞれの支援策に説明資料が用意されていますが、文字量が多く、用語も独特なものがあるので、これらを読むのに苦労される方が多いようです。

また、支援策の情報は一か所にまとまっていません。「経済産業省」のホームページに掲載されている場合もあれば、「○○県」「○○市」「○○商工会議所」「公益財団法人○○」といったところのホームページに掲載されている場合もあります。様々な組織が支援策の実施主体になっているためです。このような状態なので、「一体、どこがどういう支援策を実施しているの?」「どこのホームページを探せばいいの?」、多くのフリーランス・事業者の皆さんが疑問に思っています。

なぜこんなに分かりにくいのでしょうか。問題は2つあります。

問題①:支援策の種類が多すぎる上に、どの支援策も言葉が難しくて中身が分かりにくい。
問題②:支援策の実施主体が多すぎるので、どこで探せば良いのか分からない。

問題①:支援策の種類が多すぎる ~支援策は、大まかに言えば5種類です~

膨大な支援策を大まかに整理すると、以下5種類に分類できます。

  1. 学び・交流(経営セミナー、スクール)
  2. 相談対応(経営全般の相談のほか、税務相談、法務相談、労務相談など)
  3. 資金の支援(公的融資)
  4. 資金の支援(補助金)
  5. 創業支援施設(創業して間もない事業者向けの低家賃の賃貸オフィス)

国や行政は、大まかには以上5種類の支援サービスを、無料または低価格で提供することによって、事業者を応援しています。(今回は全容をつかんでいただくことを優先し、よくある支援策を大まかに解説していますため、細かいものやユニークなものは除外しておりますがご容赦ください。)

問題②:支援策の実施主体が多すぎる ~実施主体は、大まかに言えば3つです~

支援策の情報をインターネットで探すとあちこちに散見されますが、実施主体は、大まかに言えば以下の3つです。

  1. 国(経済産業省、厚生労働省、等)
  2. 都道府県(都道府県庁、等)
  3. 市区町村(市区町村役場、等)

事業者は、ご自身が属する地域の支援策を利用できます。例えば東京都渋谷区にお住まいのフリーランスのAさんの場合、Aさんは「渋谷区民」ですから渋谷区の支援策を使えます。また「東京都民」ですから東京都の支援策も使えます。また「日本国民」ですから国の支援策も使えます。

従って、Aさんが支援策を探すには、国の機関(経済産業省など)・東京都・渋谷区、この3つが発信する情報をホームページなどで探せば良いのです。なお、国・都道府県・市区町村は、支援策の窓口業務を別の団体や民間企業に委託している場合があります。例えば、国の補助金の公式ホームページの運営者が「公益財団法人○○」や民間企業名になっていることがあるのは、国がそこに、その補助金の事務局業務を委託しているからです。そういう場合であっても、国・都道府県・市区町村のホームページには必ず概要情報が載っているはずですから、まずは国・都道府県・市区町村のホームページを探すのが正解です。

支援策の全容

下図の通り、先に挙げた5種類の支援策を、3つの実施主体(国・都道府県・市区町村)が、それぞれ展開しています。これが、支援策の全容です。

(注)これは、全容をつかんでいただくことを優先し、多少の抜け漏れは許容いただく前提で、筆者が独自に大まかに整理したものです。

上図の通り、国・都道府県・市区町村は、それぞれが似たような支援を展開しています。一般的には「国>都道府県>市区町村」の順に事業規模(金額など)が大きいです。細かい内容はそれぞれ若干異なりますが、国・都道府県・市区町村の間で、役割分担や棲み分けは特にされていないと思ったほうが良いです。

支援策の探し方

支援策を探す際はまず、探したい支援策の種類(公的融資か、補助金か、セミナーか、等)を絞ります。次に、その種類に絞って、国・都道府県・市区町村の3つそれぞれが発信する情報を探します。

大抵の支援策は、国・都道府県・市区町村の3つそれぞれによって、似たようなものが展開されています。少々面倒ですが、国・都道府県・市区町村の3つそれぞれの情報に一通り目を通したうえで、ご自身に一番合いそうなものを選ぶことをお勧めします。国の支援策だけを見ると「自分には使いにくそうだ」と思っても、都道府県や市区町村の支援策には使いやすいものがあるかもしれません。ご自身で探すのが難しい場合は、お近くの役所などに設置されている無料経営相談窓口に行けばアドバイスをもらえるでしょう。

フリーランスを含む中小企業は日本の企業全体の99.7%を占め、中小企業基本法において「日本経済のダイナミズムの源泉」と位置づけられています。この理念に基づいて国や自治体は手厚い支援策を揃えていますが、支援策は事業者が自ら探して申請しなければ活用できません。ぜひ積極的に活用して、日本経済に貢献したいものですね。

ABOUT執筆者紹介

経営コンサルタント 古市 今日子

中小企業診断士

外資コンサルティングファームなどで16年間経営支援の経験を積み、2016年独立。事業再生に携わるほか、自治体の経営相談員や創業支援施設の経営指導員などを務める。中小事業者・起業希望者の経営相談への対応件数は年間約200件。

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