06 January

2020年から変わる税制改正まとめ

update_2020年01月06日   
税務ニュース

昨年末に2020年度税制改正大綱が発表され新聞紙面を賑わしておりましたのは皆様もご承知のことと思います。今後こちらの大綱を基に本年3月末をめどに税制改正が進んで参ります。ただし税制改正は改正後すぐに適用となるものばかりではございません。今回は過去の税制改正を受け適用が2020年に訪れるものを中心にご紹介させていただきます。

2020年より大きく変わる改正は所得税になります。所得税は個人自営の方のみならず、会社役員、サラリーマン等、所得を得ている個人の方皆様に関わる税になります。よって所得税の確定申告や給与所得者の年末調整時に影響が出てまいります。それでは以下特に注意すべき改正点につきご紹介いたします。

1.基礎控除の「引き上げ」

基礎控除とは、全ての納税者に一律に適用される所得控除です。現行制度では一律38万円です。これが2020年1月から一律で10万円「引き上げ」られて48万円となります。

ただし、合計所得金額が2400万円以下の方が対象となり、2400万円超の高額所得者に対しては段階的に引き下げられ、2500万円超では適用なしとなります。結果、合計所得金額が2400万円超の場合に税負担は増えることになります。

2.給与所得控除の「引き下げ」

上記1の基礎控除とセットで実施されるのが、給与所得控除の「引き下げ」です。給与所得控除とは、給与所得者が自営業者に認められるような経費を一定額控除できる制度です。現行制度に比べ2020年1月からは控除額が一律10万円「引き下げ」られます。例えば、給与等の収入金額が162.5万円以下の方の給与所得控除額は、現行の65万円から55万円となります。

1と2の改正はそれぞれ同額の「引き上げ」と「引き下げ」になりますので課税所得金額には影響がありません。ただし給与収入が850万円を超える場合には注意が必要です。これまで給与所得控除額が上限額となる給与等の収入金額が1000万円超だったものが850万円超に引き下げられます。この点から年収850万円を超える給与所得者については増税となります。ただし、23歳未満の者を扶養する子育て世帯や、特別障害者である扶養親族等を有する介護世帯等 (以下、便宜上「介護世帯」という。) は、改正後も税負担は変わらないような調整があります。

3.青色申告特別控除の「引き下げ」

こちらも上記1の改正とセットとなります。現行制度では青色申告特別控除として65万円控除できているものが10万円「引き下げ」られ55万円となります。ただしe-Taxにより電子申告をするなどの要件を満たすと現状と同じく最大65万円を控除することが可能となります。

このようにこれまで長く変わることのなかった所得控除項目が軒並み見直されます。高所得者については税負担の増加、働き方の多様性に対応すべく給与所得者以外の所得者については控除増額といった仕組みへのシフトが図られております。

ABOUT執筆者紹介

税理士 小嶋 純一

税理士法人中山会計

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