【家電ライターが解説】「オフィス」で使えるおススメ最新冷蔵庫6選
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オフィスで使える冷蔵庫
一般家庭の冷蔵庫選びでは、1人100Lとして家族の人数分が適切な容量となります。つまり1人暮らしなら容量100Lの冷蔵庫、3人家族なら一般的な片開きドアの300L程度が目安です。ただ共働きなどでまとめ買いをする場合は、1人150Lとするのがいいようです。
しかしオフィスに置く共用の冷蔵庫は、1人あたりの容量の目安がなく容量選びが一般家庭より難しく、お悩みの総務の担当の方も多いのではないでしょうか?
ただいろいろなご家庭やオフィスを訪ねて、家電のアドバイスをしてきた筆者の経験からすると、1人当たりだいたい5Lというところでしょう。しかも冷凍庫はそれほど使われることがありません。したがって従業員20人で共有するなら150Lクラス(冷凍庫含めた容量)の冷蔵庫が目安になるでしょう。150Lクラスと言えば一人暮らし用の少し大きめタイプ。高さが胸あたりまである冷蔵庫です。
ただお弁当を持参する従業員が多い場合は、夏場冷蔵庫がお弁当だらけになる可能性があります。このときは1人10Lで計算するといいでしょう。つまり20人で使うなら冷凍庫込みで300Lクラスが目安となります。このサイズの冷蔵庫は、一般家庭にある片開きの冷蔵庫です。幅55㎝~60cm程度でちょっと小さめ、夫婦2人+小さなお子さんがいるご家庭程度の大きさす。
安くあげるなら一般的な家庭用冷蔵庫
とにかく安くそろえたいという場合は、アイリスオーヤマやHisense(ハイセンス)、Haier(ハイアール)といったメーカーがいいでしょう。アイリスオーヤマは国内メーカーですが製造を中国で行っているため、安く入手できるのが特徴です。残り2社は日本支社もありますが、中国資本のメーカーです。どちらのメーカーも世界的な販売網と、世界的な部品供給網を持つ家電メーカーなので安く購入できます。
いずれも家電量販店でも購入できますが、事務系のアスクルや製造系のモノタロウなどの通販でも購入できます。
限られた設置面積で最大の容量を確保するなら日立、三菱
たとえばワンフロア60人で共有する冷蔵庫ともなると、60人*5Lで冷蔵室だけで300Lの冷蔵庫が必要になるでしょう。こうなると一般家庭用のファミリー向け冷蔵庫の標準モデルの400Lクラスの冷蔵庫が必要になります。しかしオフィスの面積には限りがあるので、できるだけ設置スペースが小さく、最大限の容量を確保できるタイプが便利です。
現在メーカーは省エネ性を高めるために断熱材の開発に余念がありませんが、中でも頭一つ飛び抜けているのが三菱と日立の冷蔵庫です。冷蔵庫の外側の外壁部分は、一般的な冷蔵庫だと厚さ3cm程度必要です。しかし三菱と日立は独自の断熱材と製造工程により、2cm程度まで薄くなっています。そのため見た目は小さいのに、大容量になっているのが特徴です。両社の冷蔵庫なら幅60cmで350~500Lの容量が確保できます。
冷凍庫なしの冷蔵専用庫
オフィスビル内や近所にコンビニがある場合、冷凍庫はほとんど使われないでしょう。また冷凍弁当の業者が入っているなどで、冷凍庫が別にある場合は、冷蔵専用庫もあります。また直冷式という冷蔵庫もオススメです。ホテルの部屋に備えてあるような、上部に氷が作れる薄いスペースがあり、残りは冷蔵スペースになっているタイプです。ホテルの冷蔵庫は50cm角の小さいものですが、大きな直冷式もあります。
家電量販店では、選べるほど種類がないのでアスクルなどのオフィス向け通販で購入するといいでしょう。ただ容量は最大でも100~200Lクラスまでです。また直冷式は、自動霜取り機能がないので数か月に一度は霜取りをしなけばならないところが不便です。
冷蔵専用庫は業務用機向けが多いので、前面がガラスになった飲食店用のショーケース兼冷蔵庫と言ったものもありますが、省エネ性や本体価格を考えるとオススメできせん。「中身を見せる」という特別な理由があれば、お高くなりますが通販で業務用も選べます。
カフェテリアに置けるオシャレタイプ
昨年から注目されているのが、冷蔵庫に見えない冷蔵庫です。たとえば日立のChiiil(チール)はカラーバリエーションが10色もある冷蔵専用庫です。大きさはホテルにある冷蔵庫の高さが少し大きくなった程度で、容量は73Lと小さいのですが、これまでの冷蔵庫にはなかった使い方として、縦に積み重ねたり、横に並べて使ったりできます。
またLOOZERのスマートテーブルは、一見応接テーブルにしか見えませんが、実は引き出し部分が冷蔵専用庫になっていて、飲み物などを冷やせます。さらに机の上にスマホを置くだけで無線充電できたり、Bluetoothスピーカーとしても使えます。
どちらの冷蔵庫もかなり変わったものなので、お客を通す会議室などに置くと、話のネタになること請け合いです。
屋外の現場で使うならECCFLOWや電動ツールメーカーにポータブル型
工事現場や農作業など屋外での利用に便利なのがポータブル冷温・冷凍庫です。とくに夏場には冷たい飲み物で水分補給できるので喜ばれるでしょう。また製品によっては、冬場は保温機としても使えるので、寒い中作業した後に暖かい飲み物で体を温めることができます。
オススメは災害時などに使うポータブルバッテリーでシェアNo1のEcoFlow社の製品です。冷凍と冷蔵ができ、専用のバッテリカセットをセットすると最大40時間(設定温度により異なります)保冷できます。設定温度は-25℃から10℃まで1℃単位です。38Lの庫内は2つに区分でき、片方を冷凍庫、片方を冷蔵庫にすることも可能です。
また同時に12分で18個の小さめの氷を作ることも可能です。充電はコンセントで2.2時間、車のシガーソケット(12V)で4時間(24V時は2.1時間)で充電できます。さらにオプションの太陽光パネルを使うとベストな状態で2.1時間で充電可能できます。
重量は23.3kgとかなり重いので、別売の車輪+キャリーハンドルを使えば、片手で引っ張って持ち運び可能。
工事現場では、バッテリ式の電動工具を使うことも多いでしょう。マキタのポータブル冷蔵庫は、電動工具用のバッテリカセットがそのまま使えるポータブル冷蔵庫です。他にも家庭用のコンセントや車のシガーソケットでも利用できます。冷凍・冷蔵の加え保温機能も使えるので冬場は暖かい飲み物を提供できます。
18V 6.0Ahのバッテリを2本使うと、外気30℃で5℃に保冷し17時間の連続稼働が可能です。現場には電動工具用の交換用バッテリを何本か持って行くので、それがそのまま冷蔵庫のバッテリとして使えます。逆に電動工具に負荷がかかる工事で、思いのほかバッテリを食ってしまった場合は「冷蔵庫用のバッテリを拝借」なんてこともできるので便利です。
ABOUT執筆者紹介
家電ライター/エンジニア 藤山哲人
「羽鳥真一モーニングショー」「ZIP!」「ゴゴスマ」「イット!」「news every」「Nスタ」などのワイドショーやニュースで節電や省エネを含めた家電などのコメンテーターとして多数の番組に出演。またレギュラーのラジオ番組のほか家電専門媒体「家電Watch」や「現代デジタル」「文春オンライン」などでも、家電やその回りの技術記事を“優しく楽しく面白く”解説している。
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