10 September

「新型コロナウィルス」を疑う社員が発生した時の対応

update_2020年09月10日   
社会保険ワンポイントコラム

新型コロナが発生して1年弱、世界中を駆け巡り日本でも再流行の真っ最中です。このような状態で新型コロナかもしれないと思われる方や新型コロナと確定診断された方が発生した時にどのような対応を取ればいいかについてお話しします。

新型コロナは、軽度の風邪(微熱・咽頭痛)のような症状だけで治癒してしまう方から、入院・集中治療が必要な方まで症状が多岐にわたります。また非常に近くに接した人(例えば一緒に会食した、お互いマスクをせずに語り合った、同居の家族など)を濃厚接触者と言います。誰が濃厚接触者であるかは、患者が発生した時に保健所が聞き取りを行い決定します。

そこで私は産業医先に説明するときには次のように分けて説明しています

(1) 新型コロナウイルス感染が確定した従業員

(2) 新型コロナウイルス感染が確定していないが風邪症状を示す従業員

(3) 受診したところ新型コロナではなくただの風邪だと診断された従業員

(4) 濃厚接触者である従業員

(5) 濃厚接触者の”濃厚接触者”である従業員

(6) 患者と濃厚でない接触をした従業員

(5)には例えば配偶者の会社で患者が発生し、配偶者が濃厚接触者と認定された従業員など、(6)には隣の家に患者が発生したとか、患者と同じフロアだけどほとんど接することのない従業員などが含まれます。

(1) 新型コロナウイルス感染が確定した従業員

医師ならびに保健所の指示に従ってください。この際保健所は患者に聞き取り調査を行います。発症前にどこに行ったとか何をしたとかです。中には家族や会社に知られたくない行為をした人がいるかもしれません。それでも保健所には正直に全部話せと強く言ってください。それが次の感染者の防止につながります。濃厚接触者は基本的に14日間の待機を、一方最近のガイドラインでは軽症の場合発症から10日、症状が消えて3日したら出社しても他人に感染させることはないと考えられています。

職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド
https://www.sanei.or.jp/images/contents/416/COVID-19guide0811koukai.pdf

(2) 新型コロナウイルス感染が確定していないが風邪症状を示す従業員

新型コロナウイルス感染症の可能性があります。出社前ならば出社しないように、出社後であれば直ちに帰宅するように指示してください。最近は職場におけるクラスタ発生が多く報告されていますがそれらの多くでは、微熱があったのに働いていた従業員が発端です。

(3) 受診したところ新型コロナではなくただの風邪だと診断された従業員

難しいところです。というのも検査自体万能ではなく20%程度の新型コロナ感染症は見逃される可能性があるからです。上記のガイドラインでは発症から8日、症状が消えてから3日は自宅待機又は在宅ワークが勧められています。

(4) 濃厚接触者である従業員

先に述べた(1)と同様です。

(5) 濃厚接触者の”濃厚接触者”である従業員

朝晩の検温と体調チェックを14日間報告させるのがおすすめです。症状があれば出社はせず、なければ通常に働くことをお勧めしています。ほとんどのケースで濃厚接触者の”濃接触者”は感染することなくこの経過期間を過ぎます。

(6) 患者と濃厚でない接触をした従業員

通常に働いていただいて結構です。

 

実は重要なのは患者だった従業員が戻ってきたときの対応です。もはや他人にはうつさないのですがそれでも、「あいつコロナだったんだぜ」とうわさをされたり、会食を避けられたりという差別が実際に起きています。今後大きな問題になってくる可能性があります。会社側としては本人の同意を得たうえで新型コロナ感染症であったこと、もはや治癒しており他人に感染させる危険はないことを強く説明する態度が望まれると思います。

ABOUT執筆者紹介

代表社員  神田橋 宏治

合同会社DB-SeeD

原稿提供元株式会社ブレインコンサルティングオフィス「かいけつ!人事労務」

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