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October
配偶者控除と配偶者特別控除
掲載日:2016年10月01日
税務ニュース
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平成29年度の税制改正で配偶者控除の見直しが検討されています。所得税では、税額を計算するときに所得から一定の金額を控除した残りの金額をもとに税額を計算します。一般の控除対象配偶者は38万円、またその年の12月31日の年齢が70歳以上の場合は、老人控除対象配偶者として48万円の控除を受けることができます。控除対象配偶者とは、その年の12月31日の現況で、下記のすべての要件に当てはまる人です。
- 民法の規定による配偶者(内縁関係の人は該当しません)
- 納税者と生計を一にしている
- 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
- 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない又は白色申告者の事業専従者でない
また、配偶者に38万円を超える所得があり、配偶者控除の適用が受けられない場合でも、一定の要件のもと、配偶者の合計所得金額が76万円未満であれば、配偶者特別控除により、配偶者の所得金額に応じて、一定金額の所得控除が受けられます。
ただ現状の制度では、配偶者の所得が一定額以下の場合のみ配偶者控除、配偶者特別控除により税負担を軽減できることから、働き方の多様性を考慮し、共働きの子育て世帯をより支援する方向で、見直しが進められています。