01 July

賃上げ税制(所得拡大促進税制の改組)

掲載日:2018年07月01日   
税務ニュース

人手不足の現在、ますます多くの中小企業が賃上げを迫られています。こうした中で賃上げを実行し一定の要件を満たした企業が受けられる税制上の特典、いわゆる所得拡大促進税制が、平成30年度の税制改正により改組され、「賃上げ・設備投資促進税制」となりました。賃上げや設備投資に取り組む企業に対して支援措置が強化されています。
今回は中小企業者等(資本金1億円以下の法人及び個人事業主)の賃上げ税制についてご案内します。

適用要件が簡素化されました!

【改正前の要件】①~③のすべてを満たすこと

①雇用者給与等支給額が基準年度(平成24年度)と比べて3%増加
(給与総額が… 当年≧基準年×103%)

②雇用者給与等支給額が前年度以上
(給与総額が… 当年≧前年)

③平均給与等支給額が前年度から増加
(平均給与が… 当年>前年)

※平均給与等支給額とは「継続雇用者給与等支給額÷給与等月別支給対象者数の合計」
【改正後の要件】①のみ
①“継続雇用者”の給与等支給額が前年度から1.5%以上増加
(給与総額が… 当年≧前年×101.5%)

※継続雇用者とは…
改正前:前年度及び当年度の両方で給与等が一度でも支給されている国内雇用者
改正後:前年度及び当年度の各月すべてにわたり給与等が支給されている国内雇用者

このように基準年度との比較が廃止され、継続雇用者1人あたりの平均給与の計算が不要となり、さらに継続雇用者の範囲が簡素化されましたので、判定についての事務負担が軽減されます

税額控除割合の措置が変わりました!

①原則的な税額控除額
給与等支給総額の対前年度増加額の15%

②上乗せ措置
次のアとイの両方の要件を満たす場合、税額控除割合をさらに10%上乗せ

ア.継続雇用者の平均給与等支給額が前年度より2.5%以上増加
(平均給与が… 当年≧前年×102.5%)

イ.教育訓練費増加等の要件を満たすこと

※教育訓練費増加等の要件とは、次のいずれかの要件

  • 当年の教育訓練費≧前年の教育訓練費×110%
  • 中小企業等経営強化法の認定に係る経営力向上計画に記載された経営力向上が確実に行われたことの証明

ここに注意!

①青色申告者が対象です。
②適用時期については以下のとおりです。
法人:平成30年4月1日~平成33年3月31日の期間に開始する各事業年度
個人:平成31年~平成33年の各年分
③税額控除の限度額は、法人税額または所得税額の20%です。
④設立1期目は適用できません。

ABOUT執筆者紹介

税理士 西原 憲一

西原会計事務所

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