22 January

【家電ライターが解説】共用電子レンジ選びの極意!それ評判悪いかもしれませんよ?

掲載日:2024年01月22日   
IT・ガジェット情報

オフィスの共用品で稼働率の高いモノと言われて何を思い浮かべるでしょう?一昔前までは、コピー機やプリンタでしたが、最近はわざわざ紙に打ち出さなくても、パソコンでPDFやWordを見るのにも慣れてきて、それほどひんぱんに使わなくなったのではないでしょうか?おそらく現在オフィスで稼働率の高いものと言えば、電気湯沸かしポットと電子レンジでしょう。事務所によっては共用の冷蔵庫もあるかもしれません。

今回はオフィスに置く共用の「電子レンジ」の選び方をご紹介します。なぜなら選び方を間違えると、使い勝手が悪いと文句を言われ、雑な扱いをされやすいので壊れやすいのです。

買ってはダメ!買い替え必須のターンテーブル方式

「ターンテーブル方式」は、庫内に丸いガラスやセラミックのテーブルがついている電子レンジ。格安品の多くはターンテーブルになっていて、加熱中にお弁当がぐるぐる回り、加熱を均一にしています。

でもターンテーブル方式は、庫内でお弁当を回転させるので、庫内より一回り小さいサイズのお弁当にしか対応できません。オフィスやビジネスホテルの共用電子レンジでよくみかける17~18Lクラスだと、ターンテーブルの直径はおよそ25~27cmです。かたやコンビニ弁当の平均的なパッケージが最近は小さくなったものの、対角線が平均で26.5cmあるため、ターンテーブルが回らない場合があるんです!っていうか、みなさんも経験してますよね?具体的に言えば、パスタの大盛などはまずNGで、スーパーやお弁当屋さんのパッケージも大きすぎて回らないことが多いようです。こうなるとおかずはやけどしそうに熱いのに、ご飯はヒンヤリなんて惨事に。

お弁当の温めムラができる程度ならまだマシでしょう。ターンテーブルは無理やりお弁当を回そうとしてモーターに負荷がかかるだけでなく、テーブルが外れてドアを開けたら、お弁当とターンテーブルが飛び出し落下することだってあります。これは危険です。またターテーブルはもちろん、なぜかその下も汚れ、ターンテーブルをひっかける突起などもあるので、汚れ掃除が面倒というのも買ってはいけない原因のひとつなのです。

このようにターンテーブル式は激安ですが、お弁当を選んだり、部品が多いため故障も多くなるという欠点があるのです。

共用にするならフラット式の18L前後!東西日本用にも注意して!

オフィスの共用電子レンジにするなら「フラット式」一択です。フラット式の電子レンジは、ターンテーブルがない電子レンジです。庫内の底面はフラットで平らになっていて、お弁当を置く目安の印がついています。

ターンテーブル方式はお弁当を回転させることで均一に温めますが、フラット式は加熱用の電波が庫内へ均一に回るようになっているので、加熱ムラの心配はありません。また庫内に凹凸がないので、汚れ掃除も簡単です。軽く絞ったふきんを3分ほど加熱して、庫内に蒸気が満たされたところで、中性洗剤を使って拭き掃除します。

つぎに注意して欲しいのは、西日本と東日本専用、もしくは両対応の製品がある点です。とくに通販で購入する場合は東西日本を間違えないように注意してください。また東西日本の事業所間で電子レンジをやりくりする場合は、両対応にします。東日本(北海道、東北、東京電力管内)では50Hz、西日本(北陸、関西、四国、中国、九州、沖縄電力管内)は60Hz対応の電子レンジにします。中部電力管内は50/60Hzが混在しているので、安全を期するならどちらにも対応できる「ヘルツフリー」の電子レンジにするといいでしょう。

庫内の容量は、フラット式なら17,18Lでもコンビニ弁当が余裕で入ります。ただ大盛弁当やお弁当と一緒にスープやホットミールも温めたいという人もいるので、20Lクラスがあると安心です。

出力は500/600Wの切り替え必須で予算に応じて大出力800~1000Wも

電子レンジで大切なのは出力です。お弁当の温めの目安には、たいてい500Wか600Wで何分という印刷がされているので、まずは500か600Wが選べる機種にします。そのうえで、お昼時になると共用電子レンジの前に列ができてしまうという場合は、800Wや1000Wの高出力タイプの電子レンジがいいでしょう。ただし出力が大きくなると、本体価格も10万を超えるものも出てくるので予算と相談となります。

コンビニでよく見る業務用の電子レンジは、1800Wの大出力タイプ(だいたいパナソニック製で200Vコンセントが必要)ですが、ご存じの通りお弁当が一瞬(600W時の1/3の時間)で温まりますが、本体価格も20万円ほどします。一般的な事務所ならコストパフォーマンスがいい「単機能電子レンジ」の700Wがいいでしょう。一般家庭用の「オーブン」機能が付いたものは不要です。だいたい1万円前後で購入できます。

使用率が高い場合は、安い業務用レンジがオススメです。容量は23Lと余裕でコンセントは通常の100Vコンセントですが、850W程度の大出力なのでお弁当がすぐに温まります。価格も業務用と言えども4万円でおつりがくる程度です。ちなみに減価償却期間は一般家庭用は6年ですが、業務用は10年となります。

具体的にオススメする機種はコレ!

とりあえず電子レンジがあればOK!

アイリスオーヤマ IMB-F184
フラット式/50,60Hz(東西日本用区別あり)
18L/左開き/出力:700W,500W切り替え
価格:60Hz(西日本用)9千円、50Hz(東日本用)1万円程度

ビジネスホテルの共用電子レンジなどでもよく見かけるタイプです。東西日本用を対応区域が限られるぶん、電子レンジの構造が簡単になるので安いのが特徴です。店舗によっては中国メーカーのHaier(ハイアール)の値引き率が高く安く買える場合もあります

 

温度センサー内蔵でお弁当の容器が溶けない!

  • シロカ SX-18D132
  • フラット式/ヘルツフリー(東西日本共用モデル)
  • 18L/左開き/出力:900W(時間制限あり),600W切り替え
  • 価格:1万8000円程度

この価格で温度センサーを内蔵しているため、スタートボタンを押すだけでW数や時間の設定をしなくてもちょうどいい温度に加熱してくれます。お弁当のパッケージがグニャグニャに溶けているのをよく見かける場合は、こちらの電子レンジがオススメです

 

短時間加熱で耐久性も抜群!使用頻度が高いならコレ

  • 山善 業務用電子レンジ(23L) GRA-F2301
  • フラット式/ヘルツフリー
  • 23L/左開き/出力:850W,700W,600W,500W切り替え
  • 価格:3万9000円

一昔前にコンビニで使われていた業務用の電子レンジに相当する大出力です。10個のメモリーボタンがあるので「500W 5分相当」などとして850Wで急速加熱するなどの使い方ができます。もちろん出力と時間を設定しての加熱も可能。庫内も大きいので、入らないお弁当はまずありません。また業務用なので、多少手荒に扱っても壊れにくくなっています

ABOUT執筆者紹介

家電ライター/エンジニア 藤山哲人

X(旧Twitter)

羽鳥真一モーニングショー」「ZIP!」「ゴゴスマ」「イット!」「news every」「Nスタ」などのワイドショーやニュースで節電や省エネを含めた家電などのコメンテーターとして多数の番組に出演。またレギュラーのラジオ番組のほか家電専門媒体「家電Watch」や「現代デジタル」「文春オンライン」などでも、家電やその回りの技術記事を“優しく楽しく面白く”解説している。

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