17 August

<連載>フリーランスが知っておきたい、「ロジカルで美しい」プレゼン資料作成術 ―【シリーズ第4回】パワーポイントの時短ワザ

掲載日:2022年08月17日   
IT・ガジェット情報

独立すると、営業活動・ビジネスパートナー探し・資金調達などでご自身のビジネスをプレゼンする場面があります。人によってはセミナーに登壇して人前でプレゼンする機会もあることでしょう。

このシリーズでは、ロジカルで美しいプレゼン資料の作成技術を、全7回にわたって解説します。

前回までのコラムで、「ロジカル」で「美しい」プレゼン資料作りを解説しました。今回からは、これまで解説してきた資料作成技術を使いこなすためのパワーポイントスキルを取り上げます。

スライドマスターを使う

まずはスライドマスターを作成しましょう。スライドマスターは、全ページに共通のデザインを設定する機能です。

スライドマスターを使わなくてもプレゼン資料は作れますが、「ページタイトルの文字の大きさを変えたい」「ページタイトルの下にラインを入れたい」等、全ページに関わるデザイン調整をしたくなった場合に、1枚ずつ調整するのは非常に手間がかかります。

全ページに共通するデザインは、スライド作成にとりかかる前にスライドマスターで作成しておきましょう。そうすれば、後で1枚ずつデザインを調整する必要がなくなります。
スライドマスターでは以下のようなことが設定できます。

  • ページのタイトルなどの文字を載せる場所
  • ページのタイトルなどの文字の種類、大きさ
  • ページの背景色やラインなどのデザイン
  • 各ページに載せる図形やイラスト

スライドマスターの作成画面を表示するには、「表示」タブの「スライドマスター」をクリックします。

 

パワーポイント操作を効率化するために

プレゼン準備においては、パワーポイントを操作する作業より、もっと本質的で創造的な作業、つまりプレゼンの内容を考えることに、充分な時間を充てたいものです。そのためには、パワーポイントを操作する作業をできるだけ効率的にスピーディーに進められる技術を身につけたいですね。まずは以下3つの時短ワザを取り入れてみましょう。

時短ワザ①:ショートカットキー
時短ワザ②:図形の扱いをラクにする「グループ化」
時短ワザ③:図形の移動を高速化するキーボード設定

パワーポイントの時短ワザ①:ショートカットキー

下図は、パワーポイント操作に使うショートカットキーの一覧です。特に覚えておきたいものを厳選し、お勧め順に並べました。上から順にトライしてみてください。

中でも覚えておきたいショートカットキーが、一番上の「Ctrl+D」です。これはパワーポイントの定番ショートカットキーです。図形をコピーするショートカットキーですが、「Ctrl+C」と違って貼り付けの操作(「Ctrl+V」)が不要で、コピー&ペーストが一度の操作で済みます。

「Ctrl+D」がその真価を発揮するのは、同じ図形をいくつも複製して等間隔に並べるときです。「Ctrl+D」は図形の位置関係ごとコピーしてくれるので、図形の位置を手作業で調整する必要がなくなります。下図に図解しましたのでご参照ください。

 

パワーポイントの時短ワザ②:図形の扱いをラクにする「グループ化」

複数の図形を組み合わせて使うときは、図形を「グループ化」をすることで格段に扱いやすくなります。下図に、複数の図形を組み合わせた図の大きさを変える作業を示しました。

図の上段「グループ化しない場合」のように、グループ化せずに大きさを変えようとすると、図形それぞれが元の位置のままで小さくなります。その結果、せっかく組み合わせた図はバラバラに崩れてしまいます。図の下段「グループ化する場合」のように、大きさを変える前にグループ化しておくと、位置関係を崩さずに大きさを変えることができます。

グループ化をするには、複数図形を選択した状態で右クリックすると「グループ化」のメニューが表示されますが、時短ワザ①で取り上げたショートカットキー「Ctrl+G」を使うと便利です。

パワーポイントの時短ワザ③:図形の移動を高速化するキーボード設定

パソコンの動きそのものを速くすることで時短する方法もあります。

図形やテキストボックスをキーボードの方向キーで動かす際、移動速度が遅いとそれだけで時間を費やします。この移動速度は、「キーボードのプロパティ」でかなり速く設定できます。設定を最速にすれば図形やテキストボックスをスイスイ動かせるようになり、作業が快適になります。ぜひ試してみてください。

キーボードのプロパティを開くには、Windowsのコントロールパネルから「キーボード」を選びます。

以上、今回はパワーポイントの時短ワザを取り上げました。次回は応用編として、図解の技術を取り上げます。

 

<今回のポイント>

  • パワーポイントを操作する作業は時短して、より創造的な作業に時間を充てましょう。
  • すぐに出来る時短ワザに、①ショートカットキー、②グループ化、③キーボード設定で高速化、があります。まずはこの3つを取り入れてみましょう。
ABOUT執筆者紹介

経営コンサルタント 古市今日子

株式会社 理 代表取締役
経済産業大臣登録 中小企業診断士

外資コンサルティングファームなどで16年間経営支援の経験を積み、2016年独立。
事業再生に携わるほか、自治体の経営相談員や創業支援施設の経営指導員などを務める。
中小事業者・起業希望者の経営相談への対応件数は年間約200件

[democracy id=”263″]

お客様満足度No.1・法令改正に対応した財務会計ソフト「会計王」はこちら

  • おんすけ紹介ページ

Tag

最新の記事

2024年11月20日【年末調整】定額減税で変わる源泉徴収票&控除済み及び控除されていない定額減税額の確認方法
2024年11月18日ペーパーカンパニーを利用して不正を行うB勘屋と反面調査
2024年11月15日経営相談の現場から[シリーズ第5回]これから創業する私にも融資してもらえますか?
2024年11月15日在宅勤務中の傷病に労災は適用されるのか?
2024年11月13日【2024年(令和6年)年末調整】定額減税は申告書のどこを見るべき?注意点も解説
人気記事ランキング
2024年11月13日 【2024年(令和6年)年末調整】定額減税は申告書のどこを見るべき?注意点も解説
2024年09月30日 【定額減税】定額減税で年末調整はどう変わる?定額減税に伴う年末調整の注意点を税理士が解説
2022年04月26日 JA「建物更生共済」の保険料は年末調整で控除できる?所得税の扱いを確認しよう
2024年03月01日 結局、一番得する社長の役員報酬額はいくらなのか!?
2023年12月02日 「国民年金の控除証明書が届いていたんですけど、どうしたらいいですか?」と問われたら、何と答えればよい
2022年08月24日 【インボイス制度】登録されているか確認する方法&公表サイトではどんな情報が公開される?
2023年11月16日 【2023年年末調整】今回から扶養控除が厳格化…なぜ?国外扶養親族の新たな条件と必要書類を確認
2022年11月10日 【2022年年末調整】年末調整と確定申告、両方やるのはどんな人?
2021年11月22日 共働き夫婦の子供はどちらの扶養? 令和3年8月からの健康保険の新基準を解説します。
2024年04月05日 フリーランス・クリエイターが立替払いした交通費等は源泉徴収が必要?

カテゴリ

お問い合わせ

お問い合わせ

当サイトへのお問い合わせはこちらよりお願いします。