【家電ライターが解説】月に1週間以上は出張にでる筆者がオススメ!ビジネスに便利なデジタルツール厳選5点!
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筆者は地方の工場に呼ばれて取材記事を書いたり、地方局に行ってテレビ番組に出させてもらったりしています。そのため多いときでは3週間連続、少なくても月のうち1週間は出張という生活をしています。また原稿はたいてい急かされるので、移動中の電車内やホテルなどで執筆して、写真や映像も添えて編集部にデータを送っています。
そこで筆者の出張用バッグに入っている厳選した5つのツールをご紹介します。
先方のテレビやプロジェクタが映らないのは日常!それを回避するモバイルプロジェクタ
営業職をはじめ先方にプレゼンをする機会が多い方に断然オススメなのがモバイルプロジェクタです。ノートパソコンを見せながらのプレゼンは、昨今のアクリル板や密を避ける環境で難しくなっています。かと言ってプレゼン資料を印刷して配布してしまうと、先方は紙ばかり見てしまい、自分に注目して大事なことを言おうとしても俯いたままなんてよくあります。
また営業職の多くの方が体験しているように、先方のテレビやプロジェクターを借りると、映像が写らなかったり、音がでなかったりというのは日常茶飯事(笑い)。これではプレゼンする前から先方を飽きさせてしまいます。
そこでオススメするのが自前の「モバイルプロジェクタ」。コンビニの小さいお弁当サイズで重さは1kg程度。パソコンでプレゼンするまでもない、現場や案件の写真やムービーはSDカードを本体に挿すだけで投影OK。PDFやExcel、WordなどはUSBメモリに書き込んでプロジェクタに挿せば表示できます。機種によってはスマホのミラーリングなどもできるので、スマホで今撮影した映像をみんなで見ながら討論・検討なども可能です。
さらにバッテリを内蔵している機種なら、先方にコンセントを借りる必要もなく、ステレオスピーカを内蔵していればムービーの音もプロジェクタから流せます。パソコンの小さなスピーカーで再生して、クライアントが耳に手を添えて聞きにくそうにしているなんてことがなくなるのです。
なんと言っても便利なのは、自前のプロジェクタなので写らない、音が出ないのなどのトラブルがなく、すぐにプレゼンできるので先方を飽きさせません。さらにパソコンの「拡張モニター」としてプロジェクタを使えば、パソコン側には「説明文を表示した登壇者用の画面を表示」して、プロジェクタには「プレゼン資料だけを表示」できる(要は自分のパソコンにだけアンチョコを表示できる)ので、よりスムーズで余裕を持ったプレゼンが可能になります。
筆者のオススメ
LG バッテリー内蔵フルHDコンパクトプロジェクター(PF50KS)<価格:5万円前後>
170×178×52mmというコンビニの小さいお弁当サイズで重さは1kgと軽量。数少ないフルHDのモバイルプロジェクターなので、資料の文字がツブれないキレイな映像になります。バッテリ内蔵で2.5時間駆動ができ、最短79cm離れれば25インチの画面が投影ができるので狭い会議室でも対応できます。なにより素晴らしいのは、およそ5万円という安さ。他社製は7,8万円、高いものになると10万円近くするので、経費で落としやすいのが特徴です。
何千ページのメモを取っても重くならない「電子ペーパー」
子供用のおもちゃで白いボードにペンで書くと黒い線が引け、スライドレバーを引くと白く戻る「おえかきボード」と呼ばれる製品があります。電子ペーパーは、一見すると液晶のように見えますが、おえかきボードを電子化したデジタルガジェットです。液晶に比べ消費電力が少なく起動時間も短いので、サッとメモを取ったり、相手に図示するのに便利なアイテムです。1回充電すれば毎日使っても1週間は電池が持つほどです。
液晶のようにバックライトがないので、暗い部屋では使えませんが、商談や会議を暗い部屋で行うことはまれでしょう。たとえプロジェクターを使った暗い部屋でも、紙の文字が読める程度の明るさなら十分に使えます。
また手書き認識機能はないので、書いた文字はそのままグラフィックの文字として記録されます。デザインや地図、設計や機構などノートに書く感覚で考えをメモに残せるのが特徴です。
電子ペーパーは紙に鉛筆でメモするのと同じで、白黒画面となります。ただグレーの階調やパターンなどがあるため、色塗りなども可能です。またメモしたノートは画像としてスマホやパソコンに取り込むことが可能です。
あわせて筆者がオススメしたいのは、スタイラスと呼ばれるペンです。ペンは電子ペーパーに付属してきますが、ドイツのステッドラーという文具メーカーのスタイラス&ボールペンがオススメです。標準では0.5mmのシャープペンとボールペン2色を切り替えて使える多機能ペンなのですが、オプションのスタイラスをボールペン代わりに差し替えられます。これで普段は電子ペーパーのスタイラスペンとして、相手が紙に書いたメモに追記する場合はシャープペン、またサインする場合はボールペンに切り替えて使えるので非常に便利で、筆者は長年愛用しています。
筆者オススメ
富士通 QUADERNO A5(Gen.2)<価格:5万円前後>
A5判サイズの電子ペーパーです。特徴はパソコンと連携させるとPDF形式で電子ペーパーに取り込み、本(電子書籍)を読むような感覚で資料が閲覧できます。
シャープ 電子ノート(WG-PN1)<価格:2万5,000円前後>
A6判(富士通の半分)サイズの電子ペーパーです。商談や会議でのメモがメインという場合は、このサイズがオススメです。特徴は白紙以外にも方眼やスケジュール、TODOリストや会議メモなどビジネス用から、五線譜や白地図、絵コンテやゴルフのスコア帖など100種類以上のフォームが選べる点です。
ステッドラー
多機能ペン+多機能ペン用スタイラス<価格:ペンとスタイラスで1,500円前後>
ペンはカラーバリエーション豊富。シャープペンはそれ以外に換えられないので、ボールペン2色のうち1色をスタイラスに差し替えましょう。残りは青のボールペンにしておけばマークにも使えるほか、サイン用のペンとしても使えます。
スマホを最大4倍速で充電できるUSB PD3.0対応のモバイルバッテリ
おそらくほとんどの方が持っているモバイルバッテリですが、それは本当にあなたのスマホにベストなものでしょうか? 最近のスマホは充電用のコネクタがUSB Type-Cというものになっています。一方モバイルバッテリはといえば、昔ながらのいわゆるUSBコネクタのものをお使いではないでしょうか? もちろんこれでもスマホを充電できるのですが、スマホの性能を活かし切れていません。スマホとモバイルバッテリをともにType-Cコネクタ(iPhoneの場合はLightning)でつなぐと、昔ならのUSBコネクタで充電するより4~8倍早く充電ができるのです。
実は急速充電にはUSB PDという規格があり、1,2年前まで競合する急速充電規格とひと悶着あり混乱していました。現在はUSB PD3.0という規格にまとまり、Type-Cコネクタを持つAndroid計スマホはほぼ対応、現在出回っているiPhoneもほぼ対応しています。一方モバイルバッテリも昨年あたりからUSB PD3.0に対応したUSB Type-Cコネクタを持った製品が出はじめています。なのでぜひUSB PD3.0に対応したモバイルバッテリに買い換えてみてください。価格は旧タイプとそれほど変わりなく容量10,000mAh程度でも数千円です。
ただ1つだけ注意するのは、両端のコネクタがUSB Type-Cになっている、USB PD3.0に対応しているケーブルが必要になる点です。なんだかややこしいなという方は、家電量販店で「このスマホを急速充電するUSB PDってのが欲しい」といえば、バッテリとケーブルのセットを持ってきてくれるハズです。
筆者オススメ
Anker PowerCore 10000 PD Redux 25W <価格:5,000円前後>
Alfox モバイルバッテリー 10000mAh 20W <価格:3,000円前後>
「USB PD3.0対応」とあるものが目印。スマホを1,2回充電するなら容量10,000mAhがオススメ。amazonではノーブランドが多いので、口コミや評価を参考にするとよいでしょう。
出張で便利に使えるコンセントタップ&USB充電器
出張中コンセントで不便な思いをしたことはないでしょうか?まずは新幹線や飛行機です。コンセントは2,3人で1個、最近は1人1個になりましたが、パソコン用にコンセントを使うとスマホの充電などができません。さらにはホテル。部屋にはいくつかコンセントがありますが、仕事をする机にはコンセントが1個、あっても2個しかなく、カメラやビデオ、モバイルバッテリにスマホ、パソコンは部屋のアチコチで分散して充電しなければなりません。そんなときに便利なのが、コンセントを3つに分ける電源タップとUSB充電器が合体した製品です。
これさえあればテーブルのコンセントが1個しかなくても、3口まで増やせますし、USB-ACアダプタを用意しなくてもスマホやモバイルバッテリを充電できます。しかも先に説明したUSB PD3.0に対応したType-Cコネクタを備えている製品もあるので、急速充電が可能です。スマホは急速充電して、モバイルバッテリとカメラのバッテリは従来のUSBコネクタから寝ている間に充電なんて使い方もOK。
100Vのプラグと電線は本体に巻き取って、2つ折のお財布サイズまでコンパクトになります。出張用のバッグにスッ!と滑り込ませられる手軽さなのに、便利さは絶大です。
筆者のオススメ
電源タップ USB付き タイプC コンセント 【2つUSB-C PD 急速充電ポート・3個USB充電ポート・3つACコンセント・PSE認証済】<価格:2500円前後>
エレコム USBタップ/USB-C1ポート/USB-A1ポート/15W <価格:2500円前後
こちらもamazonだとノーブランド品が多いので、口コミや評価をよく読んで製品を選びましょう。心配なら家電量販店やパソコン、スマホショップで。
パソコンで大量のデータ通信するのならWiMAX
最近はDXが進み在庫状況や価格表、あらゆる申請書類は出先からでもネットで接続して閲覧・提出などができるようになりました。文字ベースの通信なら、自前のスマホの「テザリング」機能を使ってスマホとパソコンを接続し、スマホの回線経由で会社に接続している方も多いでしょう。しかし職種によっては、現場で撮影した高解像度のデータを何十枚も送信したり、スマホで撮影したムービーを送ったりという方も増えているのではないでしょうか? また膨大なPDFデータをダウンロードしたり、お客様にムービーカタログをお見せしたりということも多々あります。
そんなときにオススメなのが、ポケット型WiFiと呼ばれるものです。スマホと違いデータ通信専用となっています。中でもオススメするのがWiMAXと呼ばれる端末です。大都市ではスマホのデータ通信よりも高速な無線LAN相当の早さを確保でき、地方の主要都市なら高速な5G回線、電波の届きづらい郊外ではスマホと同じ4G回線に自動的に切り替えてデータ通信ができます。
なによりうれしいのは、月額固定料金でデータ通信量無制限という点です。スマホは大量のデータ通信をするとデータ通信量だけで1万円オーバーして驚くことがあります。しかしWiMAXならデータ量無制限のプランにしても、月額5000円程度で利用できます。となればスマホのデータ通信量を最低限まで絞って、データ通信はWiMAXに振るという使い分けも可能になります。
月額使用料や端末代金はBOGLOBEやGMO、UQやカシモとプロバイダにより異なりますので、比較サイトを見て検討してみてはいかがでしょう?
筆者のオススメ
NECプラットフォームズ Speed Wi-Fi 5G X11 <月額使用料や価格はプロパイダにより変動>
データ通信専用で月額固定料金のデータ量無制限プランがオススメ。大都市なら無線LAN並みに高速通信ができ、地方の都市なら5G回線、郊外や山の中でも4G回線がつながります。自宅のWiFiルータと同じ感覚で使えるので簡単。
ABOUT執筆者紹介
家電ライター/エンジニア 藤山哲人
「羽鳥真一モーニングショー」「ZIP!」「ゴゴスマ」「イット!」「news every」「Nスタ」などのワイドショーやニュースで節電や省エネを含めた家電などのコメンテーターとして多数の番組に出演。またレギュラーのラジオ番組のほか家電専門媒体「家電Watch」や「現代デジタル」「文春オンライン」などでも、家電やその回りの技術記事を“優しく楽しく面白く”解説している。
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