01 February

今年の確定申告ここが変わった!

update_2020年02月01日   
税務ニュース

早いものでいよいよ令和元年分の確定申告シーズンに入ります。年に1回の面倒な手続きですが、そんな負担を少しでも減らすため、税制改正により今年の確定申告から若干の簡素化も進められています。今回は、所得税の確定申告について、令和元年分から適用される主な改正点を確認しましょう。

源泉徴収票などの添付が不要になりました

これまでは電子申告ではなく紙の申告書で確定申告する場合には、源泉徴収票などの添付書類が必要でした。
これが平成31年4月1日以後に提出する確定申告書には、以下の書類については添付または提示が省略できるようになっています。

  • 給与所得、退職所得及び公的年金等の源泉徴収票
  • オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書
  • 配当とみなす金額に関する支払通知書
  • 上場株式配当等の支払通知書
  • 特定口座年間取引報告書
  • 未成年者口座等につき契約不履行等事由が生じた場合の報告書
  • 特定割引債の償還金の支払通知書

確定申告書B様式について所得控除額の欄が簡素化されました

給与所得者で「年末調整で適用を受けた各所得控除の額」と「確定申告書において適用を受ける各所得控除の額」が同額である所得控除については、その所得控除の内訳の記載を省略できることになりました。

これに伴い、確定申告書B(第一表)の様式が一部変更されています。「所得から差し引かれる額」として各種所得控除の欄がありますが、条件を満たす場合には一つ一つの控除額を記載しなくても、源泉徴収票の「所得控除の額の合計額」を確定申告書(第一表)の (21)欄(「(10)から(20)までの計」欄)に転記するだけの簡易な記載によることができます。

住宅ローン控除が最長13年間に延長されました

お勤めの方であっても1年目は確定申告が必要な住宅ローン控除。消費税増税による駆け込み需要や反動減を抑える目的で、個人が消費税率10%を支払って住宅の取得等(これを「特別特定取得」といいます)をして、令和元(2019)年10月1日~令和2(2020)年12月31日の期間に居住した場合には、これまで10年間適用できた住宅ローン控除を最長13年間適用できることになりました。そして、その延長された3年間(つまり11年目から13年目)については、住宅ローン年末残高の1%相当額と、建物価格の2%を3等分した額を比べて少ないほうを実際の控除(減税)額とされます。

(1) 一般住宅の場合

次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額

1.住宅の取得等で特別特定取得に係る住宅借入金等の年末残高(※)×1%
2.(住宅の取得等で特別特定取得に係る対価の額-消費税額等相当額)(※)×2%÷3
※ 4,000万円が限度

(2) 認定住宅の場合

次に掲げる金額のうちいずれか少ない金額

1.認定住宅の取得等で特別特定取得に係る住宅借入金等の年末残高(※)×1%
2.(認定住宅の取得等で特別特定取得に係る対価の額-消費税額等相当額)(※)×2%÷3
※ 5,000万円が限度

仮想通貨の評価は総平均法か移動平均法かを選択することになりました

仮想通貨は時価が変動しますので、複数回に分けて購入等をしてその後にその一部を売却等した場合には、損益(所得)を導くためにその売却等に対応する仮想通貨の取得価額を計算しなければなりません。

この仮想通貨に係る取得価額の評価方法については「総平均法」と「移動平均法」があり、納税者がどちらか選定した方法によることとされました。もしどちらかを選定しなかった場合には、「総平均法」により評価した金額とされます。

なお評価方法の届出については、「所得税の有価証券・仮想通貨の評価方法の届出書」を当年分の確定申告期限(令和元年分であれば令和2年3月16日)までに所轄税務署に提出します。

(参考)国税庁サイト「所得税の有価証券・仮想通貨の評価方法の届出書」
http://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/shinkoku/pdf/kasou-todoke.pdf

ABOUT執筆者紹介

税理士 西原 憲一

西原会計事務所

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